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第60話

居場所
目を開けると真っ白い天上とアルコールの匂い。
私は父と戦って、負けて・・・其れから・・・・・・


「起きたか」
「中也さん・・・!私・・・」
「探偵社と助け出したンだよ」
悪いな遅くなって、とベッドに座り言った。

私はただ嬉しかった。
見捨てられなかったことが。
信じて待っていた人が来てくれたことが。



私は彼の存在を確かめたくて手を握った。


「如何したンだ?」
「本物の中也さんかなぁって」
「何だよ其れ。」ケケケと笑った。
「笑わないで下さいよー」
「笑わずに居られッかよ」

ぐいっと手を引っ張られ、抱き締められる。

「こっちの方が確かめやすいだろ?」
「ち、中也さ、ん、」



言葉が途切れ途切れになり、心臓が五月蝿い。
だって笑った顔が直ぐそこにある。
落ち着く香りに包み込まれている。

「羽那顔が真っ赤じゃねェか」
「あ、貴方のせいです・・・」
「何の事だか」

意地悪く口端を吊り上げて云う彼は確信犯だろう。
然し分かっていても私は緊張するばかりで。

「・・・何時かやり返しますからね」
「そりゃァ楽しみだ」













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首領に報告した際は「おかえり。」と一文ながら嬉しい言葉を頂戴し、姐さんへ羽那が謝罪しに行くと「謝る必要無い。其れより無事で良かったのう」と暖かい言葉と優しいハグを頂いた。
廊下で立原に会った時は羽那を見て「無事で善かったッス!」と感極まっており銀は立原に同意見なのか隣で何回も頷く。樋口に至っては半泣きだ。

羽那は嬉しそうに、
然し少し困った顔をしながらも
樋口に「有難う」と言っている。











此奴も俺も、此処が家族の代わりかもなァ。

恋人の顔を見ながらそんなコトをぼんやり思った。