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第9話

いつも通り
――――トントン――――
「入れ」
「・・・失礼します」
恐る恐る中也さんの仕事部屋の扉を開けると仕事資料に目を通す中也さん。然し私が来たと分かった途端、「待ちくたびれたぜ」と笑顔で言った。
「あの・・・」
「ほら、さっき姐さんに蜜柑貰ったからやるよ」
「有難う・・・御座います・・・」
「あの絵エリス嬢が描いて呉れたんだぜ?」
「良いですね・・・」
私を気遣ってやたらと話し掛けてくる中也さん。
気を使わせてるなぁと思うと胸が痛い。
謝らなきゃ。
「あの・・・すいませんでした。」
「・・・気にすンな」
そう言って笑顔で私の頭をワシャワシャと撫でた。
其の対応に勝手に涙が溢れ出してきた。
流石に中也さんも驚いた様で目を丸くしていたのだが、泣いている理由がバレてしまったらしく泣き終わるまで優しく撫でてくれた。












【中也said】
「寝ちまった・・・」
暫く撫で続けていると羽那は寝てしまった。
ソファに寝そべらせようと抱き抱える。・・・此奴軽いな。
抱き抱えそんな事を思っていると
――――ガチャリ――――
と扉が開き扉を開けたエリス嬢と目が合った。
「・・・あ。」
「・・・あ。」
羽那を抱き抱え、ソファに寝かせようとしているので誤解されやすい体制な状況の、俺。
「あの、之は・・・」
「中也って大胆ね!!見直したわ!!」
両手を頬に当て嬉しそうに言うエリス嬢。
拙い、拙すぎる。
「ち、違います!エリス嬢!」
「用があったけど、今は楽しんで貰いたいからまた後で来るわね☆」
「エリス嬢!!」
「安心して!リンタロウにしか言わないわ!」
「待って下さい!!」
いや、其の人には一番誤解されたくないし
其の人に俺は口封じなど出来ない、だから・・・。
――――バタン――――
・・・・・・行ってしまった。














翌日、首領に「あの後どうだったかい?」と言われた時は恥ずかしくて消えてしまいたかった。