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第50話

競争
え・・・?
協力したら間違いなく誰かが死ぬ?
固まる僕らに乱歩さんは言葉を続ける。

「彼等は非常事態なのに応援部隊も来なければ連絡も、社長本人から一度しか来なかった。つまり非常事態になり人手不足だという事だ。あそこの社長は用心深いが今回の敵は其れを見越して作戦、若しくはポートマフィアを敵視している組織同士が組んで攻撃をしてきたと考えられる。敵はポートマフィアが狙いだ。邪魔すれば僕達もタダじゃ済まない。」

早口で長文を言い終わった乱歩さんはラムネを飲み、一息付けて「そうだろ?絆創膏くん。」と落ち着いた様子で尋ねた。


「・・・アンタの言う事は間違ってねぇ。中原幹部や尾崎幹部が以前利益を横取りした組織を見つけ潰しに掛かった。けど部下に裏切り者が出たみてぇで爆破して自害したらしい。その爆破に巻き込まれた幹部達は建物ごと・・・・・・」
彼はそこまで言って悔しそうな顔をした。

「う・・・そ・・・」
鏡花ちゃんの目が一気に見開かれる。
「嘘じゃねぇよ。芥川の兄貴達が向かったらしいが状況は酷いらしい。」

鏡花ちゃんの顔が歪む。
あぁ、尾崎幹部って確か鏡花ちゃんをもの凄く
気にかけていた人・・・。


「・・・キミ」
太宰さんの言葉に、男性は視線を向ける。
「中也と芥川君を明日には此方へ呼んで」
「は・・・?」
男性も僕も間抜けな声が出た。
「だーかーらー、中也と芥・・・」
「おい太宰!話を聞いていたか!!」

大きな声を出しバンッと机を叩いて乱歩さんは立ち上がる。机を叩いた反動でラムネが左右に揺れた。

「協力はしない!」
「しますよ」
「何だ?そんなに仲間を殺したいのか!?」
「乱歩、一旦落ち着け。」
社長によって黙る乱歩さん。
だが次はポートマフィアの男性が意義をあげた。
「おいアンタ、中原幹部は爆破に巻き込まれたんだぞ!無事で居るはずが・・・!!」

「誰が無事で居る筈が無い、だァ?」

その声に全然が窓の方を見る。
すると、爆破に巻き込まれたと言われる
中原という男性が居た。
「!中原幹部!!」
男性の表情が一気に明るくなる。
「無事だったんスね!」
「まァな」

そこへ芥川が窓から入ってきた。
いや、ドアから入って来いよ。

「芥川の兄貴・・・!」
「・・・御苦労だったな立原」
「はい!・・・何でこんなに早いんスか?」
「羽那を二日で連れ戻す事が決まったからな。
で、何処まで話は進んでんだよ」

中原さんがそう言うと乱歩さんが溜息を吐いて
かれこれ三回目ほどの台詞を言った。

「探偵社は協力しない。」
「オイオイ本気かよ?」
「そーだけど?」
「・・・そうか。」
なんと中原さんはすんなり受け入れた。
「中原幹部!?良いんスか?」
「時間の無駄だ。帰るぞ」
「・・・了解」
立原という男性は返事をし立ち上がる。
だがその際、「待て」と社長が静止を申した。
「何だ?」
「武装探偵社は協力する。」
「「「!?」」」
「社長!?」
「乱歩の言いたい事も分かる。然し互いが協力してこそ横浜が守られるのなら喜んで協力する。
一人足りとも死なせない。だから乱歩、お前も
協力してくれないか」
社長の重みのある声に乱歩さんは静かに頷いた。
・・・・・・・・・流石社長だ。

「決まりだな。」

中原さんの声が部屋に響いた。