ハイエロファントの頬を撫でてあげる。目を若干細める彼のエメラルドグリーンの体が日光と重なって一段と綺麗に見えた。
凄く綺麗で、もうすぐ手にあるのに何故かと欲求欲が湧いてきてしまう。綺麗な物は危ない。
綺麗。綺麗か。
綺麗と言ったら花京院君もとても綺麗だ。
かと言って最近花京院君が可笑しい。余計に私が夜寝る癖や家でやることを知っていて、なにか不気味だ。
それをJOJOに話すと、目を逸らしてさあな。としか答えてくれない。何故だ。
考えても答えが浮かばないなら聞くしかない。腹を括って花京院君に声をかける。
そういうとさっきまで上がっていた口角もみるみるうちに下がっていく。
そう言うと花京院君は私のことを抱きしめてくれる。
普段なら嬉しいくてドキドキするはずの心が違った。
今日の花京院君。なんだかおかしい気がしてならない。
そう言うと抱きしめる力が強くなる。
ハイエロファント君が私の事を心配してくれるが何も出来ない感じがまたソワソワする。
そう言って背中を頑張って叩くと、我に返って私の事をすぐ離して謝ってくれる。
そう私に懇願する花京院君の姿はさっきとは違って必死に嫌われたくない。という意思で私に謝罪をしてきていた。
何故か許してしまって、何故か悪く思えない。
そう言うと、良かった。と言って、またそっぽを向く花京院君。
我ながら嬉しいのだがよく周りが片思いののさときがいちばん楽しい。だなんて言うのでこの関係を
続けていこうと思う。両思いになったら楽しくないのだろうか?いや、花京院君となら、私は意地でも楽しくなれる気がする。
そう言うと、さっきの事がフラッシュバックしたのか顔を真っ赤にさせて 花京院君の特殊な前髪がピィんッと上がる。
神経通ってんのかな。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。