『うわぁ!めっちゃ美味しい‼️』
(うん、めちゃ美味しいね!)
『ははは笑 永瀬くん鼻に付いてるよ笑』
(え、ほんとに?!やべ、)
照れながら鼻についたクリームを擦る永瀬くん。
『あ、取れた取れた!笑』
(言ってくれてほんとにありがとう笑)
『うんん、あのままだったらみんなに見られてたかもね笑』
(あー、意地悪あなたちゃん!)
『うそうそ笑 』
永瀬くんとの時間はすごく楽しかった。
だから、終わるのもあっという間。
・
『送ってくれてありがとう。永瀬くん』
(うんん、ほなまた明日)
『うん、ありがとう〜』
永瀬くんの姿が見えなくなるまで私は薄暗い景色を眺めていた。
『ただいまぁ〜』
・
次の日
ピーンポーン
あ、蓮かなぁ。昨日あのまま別れちゃったしなぁ。
『はぁ〜い』
「おはよう!あなた〜」
『なんか元気じゃない?』
「そう?いつもどうりだと思うけど」
『まぁ、いいや!行こ!』
・
「ねぇ、昨日誰と帰ったの?」
『蓮には関係ないでしょー』
「あるよぉー 俺が急に帰れなくなったんだからさ」
『そのことなら大丈夫だってば!』
「でも、誰と帰ったくらい教えてよ」
なんでそんなに気になんのよ。
『永瀬くん』
「え、…」
『ん?大丈夫ー?』
固まっている蓮。
「永瀬って、あの?同じクラスの」
『うん。一緒に帰ってクレープ食べた』
「はぁー?で、家に送ってもらったとか?」
『そうだけど…。何…?』
「別に。」
何故か機嫌を損ねてしまった様子。
私。なんかした…??
・
学校
【目黒くん、おはよう!】
【昨日はありがとう〜!!】
「おはよう。俺、今日はゆっくりしたいかな」
【えぇー!わかった、お大事にね?!】
『蓮、体調悪いの?』
「お前のせいで悪くなった。」
『は?私のせい?!』
「わかんねぇーならいいですー」
『ちょっと、蓮』
蓮はムスッとしながら自分の席へ向かった。
はぁ、
(あなたちゃん、おはよう)
『あ、永瀬くん。おはよう』
(目黒くんと喧嘩?)
『私なんかしちゃったみたいなんだけど、全然わかんなくて。』
(そっか。それは大変だね。早く仲直りできるといいね)
『ありがとう。永瀬くん』
(うんん、2人の仲良しな感じ見るの、俺、好きだからさ)
『永瀬くん…』
なんていい人なの✧︎ もぉ、永瀬くん…
(あ、ねぇあなたちゃん!これみて)
『ん?どれどれ〜』
(これなんだけど、最近できたカフェ☕*° 一緒に行かない?)
『え、行きたい!』
(良かったぁ!じゃあまた放課後ね)
『うん!ニコ』
・
目黒side
来た。永瀬のやろう。最近、あなたの様子がおかしいのだ。
それも全部きっと永瀬のやろうのせいだ。前までは一緒に帰れないって
言った途端、ヤダヤダって言ってたくせに。あいつのせいで。
あいつ。まさかあなたのことが好きなのか…?
あ、あなたが永瀬のやろうのこと好きとか、いや、ないない!よな…?
でも、仲良さそうに話してる。携帯を2人で見て。距離近いつーの。
俺、昔からあなたのことしか見てこなかった。
あなたのこと、俺が1番わかってる。だから絶対あなたの隣にいるのは
俺だけだってキメてた。だからこそ、あいつのことが大好きなんだ。
ねくすと✿
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。