『はぁ〜(ため息)』
(なんかあったの?)
『あれ、見て、』
蓮の方を指さした。
(あぁ、目黒くんか。目黒くんすごいもててるね)
『昔からあぁーなんだけどね?笑』
(あなたちゃんは?モテるでしょ?)
『いやいやいや!もぉ、全然!永瀬くんこそモテるんじゃない?』
(いや、俺はそんなにやけど)
お気づきかもだけど、永瀬くんは私のことをあなたちゃんって
下の名前で呼んでるでしょ?
あれ、私が頼み込みました笑(上の名前で呼ばれるの、苦手なんだ)
『だって、サッカーもやってるんでしょ?』
(まぁ、でもサッカーは将来とかじゃなくて単純に好きだからやってるんだけど)
『へぇー!なんかかっこいいね!そうゆうの』
(そうかな?笑)
『永瀬くんは、誰かを好きになったこととかある?』
(え?あ、まぁ、あるけど。どうしたの?急に)
『うんん、人を本気で好きになったこと、なくて』
(………)
『あぁ〜!ごめんね?こんな話して💦』
(あ、うんん、全然大丈夫やけど)
『私、そろそろ蓮を強制連行して帰るね笑』
(うん笑 気をつけてね)
『ありがとう、じゃあね?』
私は蓮の方に向かっていき、
『ほら、帰るよ』
「はぁ〜い、じゃあみんなまたね?」
【バイバイー!!】
【明日も早くきてねー!】
【きゃーー(≧∇≦*)】
『はぁ〜』
「あれ?疲れてる?」
『誰のせいだと思ってんだよバカ。』
「え?俺のせい?まじ?ごめん」
『いや、急に素直になんないでよ笑』
「でも、あなたも人のこと言えねぇーよ?」
『は?私、蓮を待ってたんだけど?』
「お前もあの、永瀬?だっけ?あいつとずっと話してたじゃん」
『それは、蓮が女の子と話してて鼻の下伸ばしてたからでしょー?』
「はい?俺、一切伸ばしてないですけど?あなたの方が伸ばしてたじゃん」
『はぁ〜い?何言ってんの?だから、私は、ちょっと、』
蓮が私の肩を自分の胸に引き寄せた。
「車、来てたから」
『ありがとう、』
こうゆうところ、優しいんだよね。
「ほら、帰るぞ」
『うん、』
ねくすと❣️
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。