第9話

デート
46
2020/01/24 15:04
レン君の今日の服装は、私に合わせようとしてくれたのか、キレイめな感じでまとまっていた。
ドロシー
すみません。その服装…私に合わせようとしてくださったのですよね。
レン
いいんですって、ドロシーさんはそっちの方が似合いますもん。
レン
それに、これは俺が好きで着てきたし。
そして沈黙。
話が続かない。




何か話さなくては…。
レン
もうすぐ着くよ
と言って指さされた先には長蛇の列。
これが例の“タピオカ”の店か。
男子生徒
お、レン!こっちこっち!
大きな声で手招きする男子。
レン君の知り合い?じゃあうちの学校の生徒かしら…。
レン
サンキュー、お礼はなんかしらするよ。
男子生徒
とびっきりのもので頼むよ、それじゃ、お二人さん楽しんで~
そう言って帰ってしまった。
私は帰る直前に会釈しかできませんでしたが…。
ドロシー
あの…もしかして今の方って……
レン
うん。並んでてもらったんだ。
レン
ドロシーさん、行列とか初めてでしょ?だから嫌かなーって。
すごいお心遣いですわ。
ドロシー
ありがとうございます…。
私たちの順番はすぐにきた。
店員
いらっしゃいませ。
レン
黒糖ミルクティーのMのアイスで甘さ100%の氷普通で。
ん?何かの呪文…?
レン
ドロシーさんはどうする?
ドロシー
えっと、じゃあ同じので…
店員
かしこまりました。お値段2つで1200円です。
レン
あ!俺が奢るよ!
ドロシー
え?でも……
レン
いいの!ここは任せて!
ドロシー
じゃあお言葉に甘えるわ。本当にありがとう。






タピオカを飲みながらレン君はたくさん話しかけてくれた。
レン
初タピオカ。どう?
ドロシー
すごく美味しいわ!
レン
よかった!喜んでもらえて!
レン
あの…ドロシーさん?
ドロシー
なにかしら?
レン
もしかして………
レン
楽しくないですか?
ドロシー
…え?




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