時計の針が動いた。
ガラガラガラっと勢いよくドアが開くと、
そこには息を切らしたジュンが入って来た。
全速力で来たんだろうな、、、、
肩で呼吸していて肩の上げ下げがすごい激しい。
私の後ろから腕を回して、
顎を私の頭の上に置いてきた。
頭に乗っかったジュンの顎にグリグリされる。
それを隣りに座ってるジフナの視線を感じて
話しかけようとした時、
予鈴と共にドアが今度は静かに
ガラガラと開き先生が入って来た。
『 出欠取るから席につけー 』
みんながぞろぞろと自分の席に向かう。
もちろん私の後ろにいたジュンも。
嘘だよ。
何年経っても慣れないよ。
私はジュンに毎日ドキドキしてる。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。