振り返ると口が半開きになってる
ジュンが立っていた、、、、
えっ、嘘。
なんでジュンがまだ部屋にいるの⁈
だってさっきドア閉めて出て行ったんじゃないの?
なんでなんで⁈⁈
あぁ、どうしよう;
私の声聞こえてたからこんな顔してるんだよね、、、
ジュンの顔を見ていられなくなって
顔の向きを窓に向けると、
これまでの関係が崩れる怖さで
涙がじわじわと視界をぼかしていく。
自分のバカ、、、、
でも、もう私も限界だったんだ。
そう自分に言い聞かせる。
名前を呼ばれたけど振り向けないでいると、
両肩を掴まれて私のすぐ後ろには
ジュンが立っているのがわかる。
ニコニコと話すジュンは
私がジュンに対する " 好き " と
ジュンが私に対する " 好き " が
違う事がわかっていないのを物語る。
思わぬ形で私の想いがジュンに知られたけど、
意味は違うし、
振られてもなければ
好きとまで言ってくれたけど
関係が変わらないと考えれば
これはこれでいいのか、、、、?
指を絡めて握られた手を見て、
私以外の人にジュンのこの手を触れられたくないと
思ってしまう自分を
どうしたら消す事ができるんだろう、、、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!