第10話

episode 9
1,006
2018/08/09 07:46
あなた
あなた
(それにしても隆くん、覚えてないのかな?)
あなた
あなた
(普通だったし…)
あなた
あなた
(それとも…何とも思ってないとか…?)

1人で考えていると


西島隆弘
西島隆弘
あなた
あなた
あなた
うわぁっ!?
あなた
あなた
なに!?

いきなり隆くんが話しかけてきた。

西島隆弘
西島隆弘
いや、だからさっきから、今日はもう終わりだって
あなた
あなた
あ、そ、そうなんだ!
あなた
あなた
(いきなりだからびっくりした…)
宇野実彩子
宇野実彩子
あなた今日一日ぼーっとしてたけどなんかあった?

実彩子には本当のこと言っていいかな?

あなた
あなた
いや…あのさ…

と、昨日のことを話した。

宇野実彩子
宇野実彩子
なるほどね〜
宇野実彩子
宇野実彩子
にっしーのことが好きなあなたは
そりゃ動揺するよねぇ〜
あなた
あなた
急に言われたら動揺するよ〜
あなた
あなた
…って
あなた
あなた
好きなんて一言も言ってない!
西島隆弘
西島隆弘
だからさー
何が好きなの?
あなた
あなた
また急に現れる!
宇野実彩子
宇野実彩子
も〜。女子トーク中なんだからにっしーは
あっち行っててよー
西島隆弘
西島隆弘
だって今日はあなたが俺を避けるんだもん
あなた
あなた
そりゃ避けるよ!
宇野実彩子
宇野実彩子
にっしーが昨日あんなこと言うからだよ
西島隆弘
西島隆弘
え?昨日?

予想通り


隆くんは何も覚えてない様子だった。

西島隆弘
西島隆弘
俺なんかした?

覚えてなくて安心した反面


少しがっかりした気持ちもあった。

あなた
あなた
(隆くんは酔っ払った勢いで言ったのかな)
西島隆弘
西島隆弘
あなた…?
あなた
あなた
…隆くんにとっては何の意味もなかったんだよね
あなた
あなた
なら大丈夫
あなた
あなた
全然何にもないから大丈夫だよ!

その瞬間


視界が滲んだ。

西島隆弘
西島隆弘
えっ、あなた…
西島隆弘
西島隆弘
(泣いてる…?)
宇野実彩子
宇野実彩子
・・・
宇野実彩子
宇野実彩子
(ほんとは好きなくせに…強がっちゃって)
宇野実彩子
宇野実彩子
あなた!今から飲みに行こ!
あなた
あなた
えっ、でも
宇野実彩子
宇野実彩子
はい、そうと決まったら行こ!
宇野実彩子
宇野実彩子
(早く行かなきゃあなた泣いちゃうくせに)
あなた
あなた
うん…

私は、実彩子の優しさに


甘えることにした。

與真司郎
與真司郎
あなた…?

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