第46話

仲直り…③
2,225
2020/07/22 10:00



あなたside





あ、どうも、渡辺です


今は私の挨拶なんかよりもですね!


さっきから忍者で事務所中を探してるのに


全く尚大が見つかる気配がないんです。


やっぱり私が怒らせちゃったのかな…










そんなことを考えながら私は尚大を探し続ける





























『あれ、なにか聴こえる…?』


















♪ 〜



歌える様に



届く様に



君を迎えに行けたらな



























この曲って…



二宮和也くんの「やっぱりそれは君でした」



だよね。



尚大が1番好きな曲…




















私の足は自然と音の方へ向かう










『この部屋だ…』










私は深呼吸をしてから


ノックもせずに勢いよくドアを開けた

























バンッ



織山「………あなた?」


『尚大、見つけるの遅くなってごめんね』


織山「なんでここって分かったの…?」


だってその曲が聴こえてきたから笑尚大の音楽プレイヤーを指差しながら


織山「そっか…俺がこの曲好きって覚えててくれたんだ…」



そう言うと尚大の目から涙がこぼれ落ちた

それなのに何故か嬉しそうに微笑んでいる



『尚大…私のせいでごめn


織山「あなたは悪くないから。」


『え…』


織山「俺がガキだった…本当にごめん。
   誰にもあなたのこととられたくなかったから。
   でも自分に自信なんかもてなくて……」


『………』


織山「いつかこの曲の歌詞みたいに俺の前から
   あなたが居なくなるんじゃないかって不安だった」


『あなたは居なくならないよ…?』


織山「相変わらず鈍いな…笑」


『???』


織山「まああなたらしいっちゃあなたらしいのか笑」


『よくわかんないけど尚大が笑ってると私も嬉しい!』


織山「うん、ありがとう。これからは俺も
   何かあったら隠さないでちゃんと話すから。」


『うん!』



そう言うと尚大に思いっきり抱きしめられた

ちょっとびっくりしたけどすごく嬉しくて

私も尚大のことを強く抱きしめ返した













やっと、やっと、、尚大と仲直りできた


尚大は"よかった"と呟いて涙を拭う


私はなんだか安心して全身から力が抜けてしまった


力が抜けて床に座り込む私を見て尚大が笑う


そんな尚大の眩しい笑顔を見て私も笑った



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