第7話

3日目~②
18,221
2021/06/10 06:33
 蘭さんに圧をかけられ、驚いていると、
竜胆「兄貴、圧かけすぎ。あなたがびっくりしてる。」
蘭「あぁ、ごめんなぁ。」
『…………私もすみません。』
竜胆「あ、兄貴、呼ばれた。」
蘭「おう。あなた、じゃーなー。」
『さよなら。』
蘭「ん。」
『え、なんですか、?』
蘭「行ってきますのチュー。」
『嫌です』
蘭「無理♡」
チュ、
 蘭さんは私が拒否しても、頭を掴んで軽いキスをしてきた。
『っ、!』
蘭「あれ?初キス?」
『違います!!』
蘭「はは、なーんだ」
『早く行ってください!』
竜胆「俺も。」
チュ、
 今度は竜胆さんが頬にキスをしてきた。
竜胆「飯ちゃんと食えよー。」
 蘭さんよりは、竜胆さんのほうがいくらかまともなのだろうか。
 二人が仕事(?)に出かけて、一人で朝食を食べ始めたところ、
ガチャ、
?「あなたー」
 誰だろう。
?「おはよう」
『九井さん、』
九井「昨日、マイキーにめちゃくちゃ噛まれてただろ。手当しに来た。」
『あ、そっか、。』
九井「痛そうだな。」
『大丈夫です。』
九井「慣れてんのか?」
『いや、万次郎は1つのものに執着するから、私はそのうちの玩具おもちゃみたいなものなのかな、って思ってます』


 私は自分に言い聞かせるように言った。


 万次郎は12年前から何も変わっていない、と思っていたいから。
九井「ふーん、じゃあ手当するぞ。」
 九井さんはあまり人の本音は聞かない主義らしい。
 私と会話している間に治療道具を揃えたようで、
 器用に手当をしてくれた。
 その後は、九井さんが一緒にいてくれて、備え付けてあったゲームで一緒に遊んだ。





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 もしかすると、“梵天”の人たちの中には優しい人もいるのかもしれない、
 という思考がめぐり始めていた。

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