扉の向こうにはあなたさんがいた。
顔色が悪い。心配だ。今すぐにでも寄り添って抱きしめたい。そんな気持ちが込み上げてきた。
が、あなたさんは僕を見た瞬間安心したような顔を浮かべ、ソファにこてっと。
え、?? 何が起きた……??
急いであなたさんの元に駆け寄ったが、気を失っているみたいだ。
どうしよう……。
そこにたまたまマネージャーが来たんだ。
廊下でヒョン達に話しかけていたマネージャーがあなたさんの楽屋の中に入ってきた。
マネージャーが来てくれてよかった。
ヒョン達には今は頼みにくいし。
自分で呼べよって話かもだけど。
ピーポーピーポーピーポーピーポーピーポー
救急車が到着し、あなたさんに僕が付き添って乗り込みたかったんだけど……
そうはいかない。
あなたさんのマネージャーさんが付き添いで救急車に乗り込んで行った。
その後メンバー達に仕事行くよと話しかけられたけど
正直気分はのらなかった。
そんな僕にメンバー達は申し訳なさそうな顔を向けていた。
ほらね、言ったでしょ。っていいたくなったけど我慢した。
だって、今1番思うのはあなたさんのことだけだ。
心配で心配で心配すぎて仕方ない。
今日の夜はどんなに疲れていても寝つきが悪そうだなと思った。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。