第24話

二 学 期 編
1,458
2021/04/19 10:09






ガラッ
















教室のドアを開け、そっと足を踏み入れる。













岩泉くんは…まだ来てないみたい














早足に自分の席へと向かい、ぱっぱと準備を終わらせたあとは


いつも通り持ってきた本を読み始める。



















岬 あなた
………

















クラスメイト 「おっはよー」








クラスメイト 「おせーぞwwお前ら」



















だんだんと人が増えてくる中、私は1人教室の隅で本を読みつづける…………





























でも、それはただ人に話しかけるのを逃げてるだけなんだって、最近やっと気づいた。

































どうして話しかけるのが怖いのって聞かれたら、なんて答えればいいのか分からないけど



どうして話しかけられないのって聞かれたら、勇気がないから、しかない。
















































岬 あなた
はぁ……



















クラスメイト「……きさん……岬さんっ!」




















岬 あなた
…………へ?……は、はいっ!?












名前を呼ばれていることに気づき、ガタッと椅子をたてながら、勢いよく席から立ち上がる。












岬 あなた
わ、わわわ私になにか……?
















クラスメイト 「プッ‪w…………あ、山野さんが呼んでるよ」




























…………今、笑われたよね……









はずかしくて赤くなった顔をあげずに、首をかしげる。








岬 あなた
……春乃?




















教室のドアの方を見ると、手招きする春乃の姿があった。







教えてくれたクラスメイトに礼を言って、ドアの方に近づく。






















春乃
おはよっ!あのさ、委員会のことなんだけど
春乃
今日の昼休に、急遽集まらなきゃ行けないみたいで
春乃
私が教室に迎えに行くからさ
一緒に行こうよ
岬 あなた
…わかった。ありがとう…















なんだ。委員会の事か……







昨日のことから、春乃に対してでも何を言われるのかと身構えてしまう…















春乃
…………どったの?元気ないみたいだけど











ギクッ










岬 あなた
ッ……そ、そうかな…………
岬 あなた
あ、そろそろチャイムなるし…また後でね


春乃
えっ、あ、あなた?















サッと自分の席に戻る。
















すると、昨日泣いてた子を中心に、クラスの女子が教室のすみに固まって


チラチラとこちらを見てるのに気がついた。











































…………学校なんて来たくない。














早く家に帰りたい。












春乃にだって、言えない。頼れない。














信頼してないわけじゃない。心配させたくないだけ。














岩泉くんにだって…………言えるわけがない。




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