お店のおじさんが、待ってました!という顔でナルトと私に気づいた。
メニューが色々あるけど分からない。
そもそも"ラーメン"という物を、私は食べたことがない。
どれがいいのだろうかと迷っていると、ナルトくんが、不思議そうに顔を寄せた。
コクコクと私が頷くと、おっちゃんは、それを見て、「それなら任せな!」と作り出した。
目の前にどんぶりを置かれ、中を覗くと、湯気が立ち上がり、キラキラとスープが輝いて見えた。
数枚の肉に、ナルトやネギ、卵が添えられ、自然と私の喉を鳴す。
とりあえず…と、ナルトくんの真似をして、スープと麺をすすってみた。
美味しい…。
生まれて初めてだ、こんな美味しいものは。
カカシさんの料理も美味しかった…あぁ自由って何て幸せ何だろう…。
ラーメンの味を噛み締めながら、最後まで、私は美味しくを完食した。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。