第33話

2,459
2023/12/04 06:42
2人はお店の外に出る。

サスケくんの事は最初、”感じの悪い奴”だと思っていたが、こうして見ると以外にも優しく、何だか勘違いしていた事が申し訳無いと、心の内で謝罪をした。
うちはサスケ
どうかしたのか?
月夜(夢主)
あっ、ちょっとね。 
最初サスケくんの事、勘違いしてたから、何だかこうして修行して、ご飯食べて……楽しいなって思って。
うちはサスケ
そうか……俺も、最初疑ってはいたが...確かに、こうして”仲間”と過ごすのも悪くないな。
月夜(夢主)
何だか照れくさいね...///!
今日は奢ってくれて、ありがとうねサスケくん。
うちはサスケ
お前がいいならまた、一緒に……
その時だった。
いきなり木の影からバタンと勢いよく3人組が飛び出してきて、2人の目に止まった。
うちはサスケ
何してんだお前ら……。
山中いの
チョウジ!アンタが押すから!
アハハ……サスケくんこんにちわ〜
秋道チョウジ
僕はただ、お店に行きたくて・・・
月夜(夢主)
サスケくんの知り合い?
サスケは、「ハァ...」とため息を着いた。邪魔が入ったと言わんばかりの顔をして続ける。
うちはサスケ
おい、さっきからコソコソ着いてきてたのは分かっていた。何の用だ?
山中いの
サスケくん違うの、その子は誰かなぁ〜って初めて見る顔だから・・・キッ!
ぇえ・・・初めて会うのに睨みつけられた。

サスケくんのことが好きなのかな?

何だか勘違いされてるみたいだけど、ここは普通に挨拶をしておこう...?
月夜(夢主)
初めまして。
第7班に入った月夜あなたです。
山中いの
へぇ〜そうなのぉ?私は山中いのよ。よろしく、あなたちゃん?
いのは、少し睨みつつ力を入れ握手した。

やっぱり勘違いされてると、あなたは少し苦笑いをする。
奈良シカマル
俺は奈良シカマル。よろしくあなた
秋道チョウジ
僕は秋道チョウジ!よろしくね。
あなた!
月夜(夢主)
よろしく2人とも。
うちはサスケ
はぁ、一緒に修行をしてたんだ。
昼だからここに来た。
行くぞ。あなた
そういうとサスケは、あなたの手をぐいっと引っぱり、少し困った顔で3人に手を振った。
月夜(夢主)
えっ、えっと・・・またね、いのちゃん、シカマルくん、チョウジくん。
山中いの
サスケくんが手を!?ギリギリ!!
ライバル出現だわ!
サクラにあなたの事聞かないと!
奈良シカマル
はぁ〜めんどくせぇ。
秋道チョウジ
僕、お腹空いたからこの店入ろうよ2人とも。
✄----------------------------------------------------------------
色々とあったが、元の場所へと戻り、少しストレッチを終えると、2人は修行の続きを始めた。

夢中になっていたのか、時間を忘れる程、空が暗くなり、息を切らしながら2人同時に倒れ込んだ。
うちはサスケ
ハァハァ・・・流石だな。
お前はやっぱり強いな。
月夜(夢主)
サスケくんもね……。
体術のキレが上がったね……ハァハァ
うちはサスケ
そうか。
なぁひとつ聞いてもいいか?
月夜(夢主)
何?サスケくん。
晴れた夜空がよく広がり、夏の終わりを告げるように蝉の声も小さくなっていた。
うちはサスケ
波の国で、再不斬に全く怖気付いてなかったのはお前だけだった。何よりも、奴に"同じ”と言っていたが...あなたは暗部に入っていたのか?
サスケくんの質問と共に、蝉の声が止まる。
自身の心中を表すように、微かに流れていた風が止まる──────。
月夜(夢主)
違う...私は幼い時から1人、”月の里”にとって邪魔な存在、又は...驚異になる者を消して言った。
サスケの眉がピクリと反応し、段々と顔が険しくなっていく───。

それと同時に、溜めていた毒を吐くように月夜は話を続けた。
月夜(夢主)
”暗部”ってのは、組織でしょ?月ノ里にはそのシステム自体無かった。今考えたら...私1人受け持って楽をしたかったんだろうね。
うちはサスケ
だからって...!お前一人が背負う必要も無かっただろ!?何故周りに言わなかった?
月夜(夢主)
言わなかったんじゃない。言えなかったんだよね。それに私には両親も、親戚も居ないし周りは...ごめんなさいこれ以上は...。
言葉が詰まった───。

”仲間”だと言ってくれたサスケくんを、信用はしている。仲間だからこそ、真実を吐き出したかったのに...。

身体に刻まれた忌々しい過去が、自然とそれを拒絶する。

もう、ここは木の葉の里で、月ノ里は”私が滅ぼした”と言うのに恐怖と、心の傷が消えてはくれない。

私はそんな過去を誤魔化すように、笑ってみせるが、多分上手くは笑えていない。
月夜(夢主)
気持ちの整理が中々、着いてなくて...!?サスケ...くん?///
うちはサスケ
無理に話さなくていい。ただ...何もかも背負ってきたんだな、あなた。
月夜(夢主)
・・・そうだね。
サスケくんは、私を抱きしめそう話す。
少し、この行為には困っていたが、彼なりの”優しさ”なのだろう。

「ありがとう。」と彼の腕を離そうとした、しかし、そうはさせてくれなかった。
うちはサスケ
なぁ…あなた。
今度は私の顔に両手を添え、愛おしそうな目付きで顔を赤らめている。
サクラちゃんの顔が脳裏にチラつき、謝罪と困惑が混ざり会う中、「ちゃんと見ろ。」と顔を固定されてしまう。
月夜(夢主)
うっ"...///顔が近い...(顔整ってて、変に意識しちゃう...。)
うちはサスケ
ふんっ...もっと笑え。
お前は笑ったり、美味そうに飯を食べてる時が1番、可愛げがあるぜ。
「何だそれ、ツンデレなの?」と一言告げると、良い雰囲気が互いに恥ずかしくなり、サスケくんも可笑しくなったのか、笑い出す。
うちはサスケ
はっはは...まぁいい。お前は鈍いから今ハッキリ言っておく。
月夜(夢主)
何?...ンッ...///!?(チュッ)
油断していたあなたに、俺は軽く口付けをする。

顔を真っ赤になったあなたは、口をパクパクとさせ、(可愛い奴だ。)と心の内に呟いた。
うちはサスケ
俺を焦らしてるつもりだろうが、無駄だぜ?"うちは"ってのは負けず嫌いだからな?
月夜(夢主)
わ、私は///!
諦めてもらわないと困る...。
うちはサスケ
それは俺が決めることだ。さて、お前に"告白"とやらも出来た。これからもよろしくな?"あなた"
困り果てながらも、その場は落ち着きを取り戻しす。互いに"また"修行をしようと約束を交わし、それぞれの自宅に帰宅する事となった───。


月夜(夢主)
(サスケくんが私の事、好きだったなんて以外...最初、あんな態度だったのに...)
うちはサスケ
(少し強引だったか...?だが、諦めるつもりは毛頭ないがな...。)

プリ小説オーディオドラマ