第16話

再不斬
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2023/08/27 20:18
その場にいる全員が、恐ろしい程の殺気を感じた。

カカシは、慌てて月夜の頭を伏せると、大声を張り上げた。
はたけカカシ
全員ふせろ!!
全員頭を下げた瞬間_______________

右の木から何かが頭上を掠り、風を斬る音と共に、刀がブーメランのように隣の木に刺さり、後ろを振り返る。

そこには大刀を足場代わりにし、堂々たる風格で立っていた1匹の鬼。

その刀の大きさに一同唾を飲み込んだ。
春野サクラ
『カカシ先生が気付かなかったら私達首を跳ねられてた……。』
月夜(夢主)
『あの男の刀操るのに相当の筋力がいるはず……それにこの緊張感と殺気。人を殺し慣れてる……。』
カカシは、前に出ようとするナルトを、後ろにする。

額からは自然と汗が流れ、その様子を見た月夜は、すかさずクナイを取り出し、身構える。
はたけカカシ
下がってろ…お前ら、こいつはさっきの奴らとはケタが違う!
このままじゃ、ちとキツいな……。
写輪眼のカカシと見受ける。
悪いがじじいは渡してもらおう……。
うちはサスケ
『写輪眼だと……?』
はたけカカシ
あなた、お前は俺の後ろに着いてサポートしてくれ。
ナルト達は卐の陣だ!タズナさんを守れ!戦いには加わるなよ……。
あいつは、俺が暗部に所属していた時、暗殺手帳ビンゴブックで見た事がある確か桃地再不斬だ……。
月夜(夢主)
はい、カカシ先生。
うちはサスケ
『カカシはあなたの実力を見込んでいるのか……益々、気になるな。』
カカシはマスクで隠していた右眼を、出す。
その瞳は、勾玉模様の、真っ赤な妖しい輝かせていた。



その瞳はどこかで見覚えがあった。
何処か真っ暗な場所で……
はたけカカシ
再不斬、まずは俺と戦え……!
桃地再不斬
ほ〜う。噂による写輪眼、早速見れるとは光栄だね。
月夜(夢主)
写輪眼……。
うちはサスケ
写輪眼は幻術にとっかした優れた最強の目だ。俺と同じ一族でない限り、開眼する事はいはずだ……。
再不斬が動きだし、片手をあげる。
すると、肩より上の位置で印を結び出した。
桃地再不斬
忍法・・・霧隠れの術!
術を唱えると同時に、辺りの景色が一変する。
霧が広がり、視界があやしくなっていった。

再不斬の姿が見えなくなり、見渡せない恐怖が広がる中、再不斬の不気味な声が響き渡り、ナルト達の不安をより煽る。
桃地再不斬
8箇所……咽頭いんとう脊柱せきちゅう、肺、肝臓、頸静脈けいじょうみゃく鎖骨下静脈さこつかじょうみゃく、腎臓、心臓……
うずまきナルト
何だってばよ!
更に霧が濃ゆくなり、不気味な再不斬の声が、そこらじゅうから聞こえ出す。

ナルト達は不安から、冷や汗を流す。

しかし、1人だけ汗も、不安もなく、目を細め気配を探す者が居た。
月夜(夢主)
(成程、こちらの人数多い分、霧を出して1人ずつ殺そうって事か……。)
桃地再不斬
さて、どの急所がいい……?クククッ
はたけカカシ
安心しろお前たちは俺が死んでも守ってやる。

"俺の仲間は絶対に殺させはしないよ"
カカシ先生は優しく、柔らかい笑みに一同は焦りを取り戻す。 

しかし、それを嘲笑うかのように再不斬の不敵な笑みは続く。
桃地再不斬
それは、どうかな……?
月夜(夢主)
カカシ先生……!
はたけカカシ
ああっ!分かってるよあなた!
再不斬は真ん中に現われ、月夜は、反射的に地面を体を付ける。

振り上げられた刀を、足で、真剣白刃取シンケンシラハドリりのように挟み込む。

その隙に、ナルト達は後ろに引き下がり、カカシ先生が、再不斬の後ろに回りこみクナイを突き立てていた。
はたけカカシ
終わりだ……!
桃地再不斬
やるじゃねぇか…だがなカカシ。
””俺もそう甘かねぇんだよ””
月夜(夢主)
っ……!!
足で挟んでいた大刀が水に変わり、月夜は咄嗟トッサに両手を地面に着け、後ろに避ける。

それに気づいたカカシだが、気づいた時には遅かった。
はたけカカシ
しまっ!
桃地再不斬
水牢術!

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