あなたとはサークルも一緒で
学校にいるほとんどを一緒に過ごしているから
よく恋人と間違えられる
俺は全然。むしろそうなればいいのにって
でも、あなたにとっては迷惑で
胸がキュッと苦しくなる
「あ!聡くん」
「あなたちゃーん」
あなたは俺の親友の聡が好きなんだって
本人から言われたから間違ってない
間違ってればいいのにね。
ほんと、嫌になっちゃうよ
「勝利も大変だね」
事情を知ってる健人くんが笑う
俺もこの人みたいな強引な一面があればいいのに
だめだ。ないものねだりばっかり
「勝利、一緒に帰ろー」
「聡はもういいの?」
「勝利と一緒がいいの!」
「あー、わかった。」
顔赤くないかな。
思わせぶり
ほんとタチ悪いなあ。
でも、そんな君が好き。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!