『 卒業おめでとう 笑 』
高橋 「 ありがと 」
私が拓哉と買い物行ったの誤魔化した日から
なんとなくだけど高橋くんが冷たい気がする
『 高橋くん御家族は ? 』
高橋 「 他県にいるから来てない
それに仕事忙しいって 」
『 だから一人暮らしやったん 、 ? 』
高橋 「 ま ー ね 」
今まで1度も高橋くんから
御家族のこと聞いたこと無かった
お姉さんがいること以外何も知らなくて
なかなか踏み込めないままだった
「 あ ! せんせ ー ! ! 」
『 みんな ー ! 卒業おめでとう ! ! 』
「 先生来てくれたん ! 写真撮ろ ー ! 」
『 そ ー やね 笑 とろ ー ! 』
3組のみんなが私を見つけてくれて
声をかけてくれた
『 みんなありがとね ! 笑 』
「 先生こそありがと ー ! ! 」
写真を撮り終わったあと
少し無駄話をしていた
みんな楽しそうに話してくれて
聞いてる私も楽しい気分になった
高橋 「 はいはいそろそろおしまい 」
「 あ ! 高橋くんも一緒に写真撮ろ ー ! 」
高橋 「 俺はいい
それよりあなたちゃん返して 」
『 ちょ 、 高橋くん 、 ! 』
「 え 、 まってど ー ゆことだ 、 ? ! 」
高橋 「 俺の彼女 、 卒業したからも ー いいやろ 」
「 えぇ 、 、 ! ! ! 」
何かに怒ったのか少しムスッとして
私の手を引いて歩く高橋くん
『 ちょ 、 高橋くん 、 ! 』
高橋 「 嫌やった ? 彼女って言われて 」
『 全然 、 少しびっくりしただけ 』
高橋 「 ならええよね 、 ちょっと妬いたし
もう帰ろや 」
『 そうやね 笑 』
私が話してたのは女の子たちやけど
その子たちにまでヤキモチ妬いちゃう
そんな高橋くんが可愛くて愛おしくて
引っ張られてる手をほどいて
恋人繋ぎにした
『 こうして帰ろ 』
高橋 「 うん ! 笑 」
その後私たちは高橋くんの家に向かった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。