女子トークも終わった頃。
「ケーキで仲良し仲直り」で絶賛夜更かし中の由姫は、突然来た強烈な頭痛で泣きそうになった。
由姫の頭の中では、本の内容と痛みが追いかけっこをしているようだ。
あー痛い、痛みがきたなと思った時に頭に浮かぶのは、さっきのまんがのコマ。
ぐるぐるぐるぐると続くその追いかけっこに、由姫は更に頭が痛くなった。眠たくなった。
由姫は、寝てしまった。
気付くと、由姫は薄暗い遊園地にいた。
誰もいない、静かな遊園地では、マスコットキャラクターの看板が不気味に笑っていた。
由姫は、囁くようにつぶやく。
余りの恐ろしさに、由姫はパニックに陥ってしまった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!