なに、… うるさい、 誰 、 … ?
青柳さん は 私が怯えていることに 気づいたのか 、 その虫と 私の間に 立って 守るような 体制をしてくれた。
そう 、 私 の 唯一の 弱点 、 虫 、特に多足類 、
あれは もう 生理的に受け付けません。
しかも あそこにいるのは 多足類 、 私に死ねと ? ((
青柳さんは 、 虫が好きなのか、すぐに取って草むらに帰していた 。
優しいな … ッ て 何考えんの、私 。
ホント最近 青柳さんのことになると 私が 私じゃなくなる… 、
てか 、 虫好きなわけないか 、 普通なだけだよね、
青柳さんの 背中から ひょこっと 顔を出してみる。
無意識のうちに 青柳さん の ブレザーの袖を 握ってしまっていた
い、 いきなり下の名前で 呼んで 大丈夫なのかな、…
そう言って 司は 頭をポンポン してきた 。
その瞬間 、 少しだけ 青柳さん の 表情が曇った気がするのは 、 気の所為、だよね、… ?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。