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第4話

校長先生は子供!?
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2018/04/10 12:47
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
校長室って…
放送を聞いた瀬麗音が不安そうに顔を上げた。
夢叶(のあ)
夢叶(のあ)
瀬麗音達、何か悪い事したの?
瀬麗菜
瀬麗菜
なんで?
いや、まず、悪いことできないでしょ。
だってこの学校に来たの今日が初めてだよ?
巍々(きき)
巍々(きき)
校長室なんて滅多に呼ばれないんだよ
瀬麗菜
瀬麗菜
マジか!とりあえず行こ!
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
そ、そうですね
校長室か…
校長ってどんな人なのかな?
ワクワクしつつ、あたしと瀬麗菜は 校長室の前に向かった。
コンコンコン
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
失礼します
瀬麗音がノックしてドアを開ける。
そして…校長室に入ったあたし達は、思わず目を疑った。
鈴
おぉ!来たか
…校長席にあたし達とそれほど変わらない…いや、あたし達より下に見えるぐらい小さい女の子が座っていたんだから。
瀬麗菜
瀬麗菜
へ?子供?
鈴
失礼な!我はこの学校の校長じゃ!
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
えっと…ごっこ遊びは別の所でしてね
瀬麗音も同じことを考えていたのか、少し顔を引きつらせて言った。
鈴
ごっこ遊びではない!
…説得力がゼロだと感じるのはあたしだけじゃないよね?
瀬麗菜
瀬麗菜
もしかして校長先生の子供だったりして…
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
ありえますね
鈴
だーかーらー!我はこの学校の校長じゃ!
ヒソヒソ話していたら、校長先生(注:自称です)が、怒鳴り声(といっても姿が子供だからあたし達には小さい子が喚いている様にしか見えない)をあげた。
瀬麗菜
瀬麗菜
じゃあ証拠見せてよ!
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
そうです!何もないのに信じられませんっ!
鈴
我は校長じゃ!証拠などない!
瀬麗菜
瀬麗菜
証拠もないのに信じられない!
あたしはそう叫んで、謎の少女に殴りかかる。
いたずらっ子は成敗しないとね!
…しかし
鈴
そんな攻撃、効くと思ったのか?
瀬麗菜
瀬麗菜
へ?……うわっ!
謎の少女(以下、自称校長と略す)が、涼しい顔で手を振った瞬間…
あたしの体に殴られた様な衝撃がはしったと思ったら、体が飛んでいた。
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
どういうことです!?瀬麗菜!大丈夫ですか?
瀬麗菜
瀬麗菜
なっ…ありえない!
鈴
我に攻撃するとは…甘いのぉ
く…くっそぉ〜!
何このチビ!ム・カ・つ・く〜!
と、あたしが自称校長につっかかろうとしたその時、校長室のドアがノックされた。
夢叶(のあ)
夢叶(のあ)
失礼します…って鈴!?何してるの!?
巍々(きき)
巍々(きき)
失礼します…っておい!瀬麗菜!?
入って来たのは、よく知る二人組だった。
瀬麗菜
瀬麗菜
いたた…
頭をさすりながら立ち上がるあたしを見て、瀬麗音が聞く。
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
夢叶…あの人は…ほんとに、校長先生なんですか?
夢叶(のあ)
夢叶(のあ)
え…そうだよ?まぁ見た目は子供だけどね
え?えぇーーー!?マジかっ!の、夢叶ちゃんがいうなら、間違いはないと思うけど…信じらんない!
鈴
夢叶っ!お前は酷いことを言うのぉ!
自称校長…じゃない、校長先生は、椅子から立って抗議した。
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
す、すいません…校長先生!まさか校長先生だとは思わなくて…
瀬麗菜
瀬麗菜
ごめん!全然校長先生に見えなくて!
鈴
お主らは我を侮辱しておるのか謝っているのかどっちなのじゃ!?特に瀬麗菜!
…おい、校長。その特には何?特にって?
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
侮辱してる訳ではなくて…私の中で校長先生は年配というイメージしかなくて…
夢叶(のあ)
夢叶(のあ)
瀬麗音達は鈴が若かったから驚いたんだと思う!
ナイスフォロー!夢叶!その通りだよ!
瀬麗菜
瀬麗菜
そ、そうそう!ってなんで特にあたしなの!?
酷いよね!と、あたしは抗議しようと立ち上がった。
すると、近くにいた巍々に思いっきり頭がぶつかる。
ゴチンッ!と、すごい音が校長室に響いた。
巍々(きき)
巍々(きき)
いってぇ…!
瀬麗菜
瀬麗菜
いったぁ…巍々!痛いじゃん!
さっき校長先生にぶっ飛ばされたばっかりなんですけど!?
巍々(きき)
巍々(きき)
はぁ?!それはこっちのセリフだ!俺は心配してやったんだぞ!?
瀬麗菜
瀬麗菜
ならわざわざぶつかって来たりしないじゃんか!
巍々(きき)
巍々(きき)
なっ!?べ、別にわざとじゃねーし!だいたい勝手に決めつけんな!
目が泳いでるよ!わざとだってことバレバレだよ!顔赤いし!ばれて怒ってんでしょ!?
…それより、さっきから瀬麗音&夢叶は何をコソコソ話してるの?
瀬麗菜
瀬麗菜
そこっ!何話してるの?
巍々(きき)
巍々(きき)
うわっ!いきなりデカい声出すなよ
あんただって出してたでしょーが!
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
ふふっ!仲良しですね
瀬麗菜&巍々
瀬麗菜&巍々
仲良くない!
夢叶(のあ)
夢叶(のあ)
仲いいじゃん!
鈴
まぁ、とりあえず座れ
ソファを指差す校長先生。
瀬麗菜
瀬麗菜
じゃ、遠慮なく〜
真っ先に座るあたし。
夢叶(のあ)
夢叶(のあ)
どーん!
瀬麗音(せれね)
瀬麗音(せれね)
じゃ、じゃあ…
巍々(きき)
巍々(きき)
はぁ…
その他のみんなも、それぞれ思い思いの言葉を発して座る。
鈴
じゃあ、瀬麗菜と瀬麗音の親についてじゃ
校長先生の話は、想像を絶するものだった…

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