遅刻魔の海人のモーニングコール担当に
部長に任命されたのは数日前。
今日も電話を掛けて家まで迎えに行く。
おはよ
うん
今日めっちゃ夢見てさ
いつもでしょ笑笑
いやいつもよりも!
そっかそっか笑笑
で俺の前であなたが違う男と楽しそうに歩いててさ
へぇ
俺声かけてもどちら様って言われて絶望してた時に電話かかってきて
うん
夢で良かった〜ってなったんだよね
そっか
ねえ、もっと関心持ってよ
だってさそんなのあり得ないじゃん
何で言い切れるのさ
海人の事しか興味無いし
うわあ、待ってやばいもう一回
それより海人の方が浮気性だしね
ええいつ俺が浮気したって言うのさ!
社長の秘書にも手出してるらしいじゃん
あれは一方的にアプローチかけられてるだけ
満更でも無いんでしょどーせ
そう言ったら?
即別れるしモーニングコールもしません
そっかそっか〜そんなに俺の事が好きか〜可愛いなぁもう
浮気する時は言ってね私もするから
何それえ!!!
ほら着いたから降りて
手繋いで一緒に入ろうよ
何言ってんの、ほら降りる降りる
じゃここで待ってるね
はいはい
子犬のように私を待つ海人。
駐車して小走りで向かうと
ニカっと笑って大きく手を振って来た。
海人それはやばいって
え?もう良く無い?
だめです
そうですかあー先輩
オフィスに入って席に着くとコーヒーを私の元へ
毎日運んで来る。
先輩どーぞ
そしてこっそり手を握ってくれる。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。