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第92話

帝都に出かけました(後編)
さて、他にめぼしいものと言ったら、なんだろうか。

はっきり言ってどこのやつも新鮮で目移りしちゃうんだよね

箱入り娘がここで出てくるとは…

100万リタルあった金は、まだ90万リタルは余裕がある。

この際お高い宝石でも…いや、宝石は皇宮で嫌というほど見た。

どうせなら皇宮じゃ確実に買えないものがいい。



…ふと、視界の端をネコ科の尻尾が掠める。

それは普通の動物ではありえないような高さ…人間の腰部から出ているような位置にあった。

…ひょっとして、獣人?

一度湧き出た興味は簡単には薄れない。先程の視覚情報を頼りに尻尾を追いかける。

ところがいくら探しても先程見た尻尾は見つからない。

それどころか、あちこち歩き回っているうちに迷子になってしまった。

…というか私にはお忍び護衛の一人もついていなかったのか。

普通こういうのってあれじゃん?皇女がピンチになったらサッと護衛が出てきてエイッ☆つてやるのがテンプレじゃん?

つくづく思うけど第三皇女の扱いざっついなこの国

「おうお嬢ちゃん、こんなところで何してんだい?」

ふと後ろから声をかけられた。

振り向けばそこには屈強そうな男が三人。

そいつらは皆優しい声音とは裏腹に獲物を見た狼のようにニタニタしている。

…あ、これ終わったパターン?

これあれだわ。いろんな物語でクソほど見た、『路地裏に迷い込んだらやばい奴らに売り飛ばされる』っていうやつだわ。

ところが…

「こんなところで一人は危ないぜ?」

「どこから来たんだ?おじちゃんに言ってみな。」

「可哀想に震えて。あ、もしかして俺らの図体がでかいからか!?いやぁまいったな!」

…あれ?

これ、もしや先程のテンプレの次くらいによく見る「ヤバそうな人が見かけによらずいい人」パターンでは??

え、やった。幸運じゃん僕。

「シャンドルネの大通りにある商店街から来たんですけど。」

「あぁ、それなら俺知ってるぜ。ほら、連れてってやるよ。」

知らない人についていくなとは言われたけど?もはやこれ付いていくしかなくね。

盛大なフラグは叩き折る。それが僕。




「ほら、ついたぞ」

「もう二度とあんなとこくんじゃねぇぞ。」

「見つけたのが俺らだったから良かったが、他の雑魚どもだったら嬢ちゃんべっぴんさんだから即座に売られてたかもな?」

「え、あ、はい、ありがとうございます。」

ウッソだろほんとに大通りに戻れたんだけど

心なしか周りの人の視線が痛いな。

とにかく、今回はいい人だから良かったもののちょっと怖かったので即帰ろう。今すぐ帰ろう。