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第57話

遂に10歳になりました
っあぁァァァ長かった!いやほんとに長かった!

10年をこんな長く感じるものなんだね色々ありすぎてもう僕の中では百年余裕で経ってるわコンチクショウ

はい、というわけで10歳になりました。僕です。

いやもうほんといろいろありすぎだと思うんだよねマジで

多分僕の今までの人生で短編小説の1つや2つは余裕で書けると思う

そして毎年恒例のお披露目会!

くっっっそめんどい

それにしても10歳になって思うことがあるんだ。

この世界、皇家の女性特有なのかどうなのか知らんが、リアドネも僕もかなり発育が早い。

もう胸は出始めているし、顔もぱっと見15、6歳だと思われても文句は言えない造形をしている。

リアドネはもう20歳。発育は早いくせに老化は遅いのはどういうわけか。

よく考えたらリアドネも昔からかなり大人びていたものな。片鱗はすでに見えていたのか。

セイレンセストは普通に年相応の見た目だ。

赤ずきんはどういうわけか全く姿が変わらない。何だあいつ人外か?その若さの秘訣、気になりますな

とはいえ僕ももう外見的には完璧女の子。月一で来ると言われ、前世で周りの女子に散々その痛みと苦しみを見せつけ脅されてきた例のアレはまだ来ていないとはいえ、ロリコンや美少女大好きな性癖を持つ人間にはかなり目を付けられる容姿に変化した。

転生した直後あたりは一応中性とはいえ肉体的に男として生きてきた僕は自分の体に興奮するのかしないのかを考えまくっていたが、どうやらそんな事もないらしい。

前世では味わわなかった感覚だが、転生してから普通におしゃれとか化粧したいと思うようになったし、たまにすれ違う貴族男子の低俗さに幻滅したりということが増えた。

これはやはり精神的に女性に入れ替わっているのか。

とはいえ前世で培った男としての振る舞い方も残っているためそこら辺はよくわからない。

どうせなら前世みたいに男にも女にもなれないで悩むよりも普通にきっぱりと女になることに抵抗を持たない今の自分を楽しんでみようか。そうだ、そうしよう。




さて、10歳になったということは、ある程度のことに分別がつき始める年齢だろう。

はっきり言って通常の10歳の精神とか知らんしリアドネから思っただけだけど。

リアドネは10歳の頃から公私を分別してしっかりしていた。

なら僕が「この国の皇女として庶民の暮らしを覗いてみたい」と言っても問題ないわけだ。

リアドネのしっかり度は生まれながらの才かも知れないが、僕だって凡人じゃない。頭の良さや知識で言うなら僕も天才の部類に入るだろう。

僕は街に降りて『奴隷』というものを見てみたいのだ。

『奴隷』昔誰かがBotのように繰り返していたその言葉。その人物が誰なのかは記憶が抜け落ちていて分からないが、その人は僕に優しくしてくれていた気がする。

最近クリスマスカラーの色を髪と瞳に宿す人を見るだけで懐かしい気持ちでいっぱいになるこの現象ももしかしたらその人物が関わっているかもしれない。

名前も知らないし外見も知らない。『奴隷』という言葉を繰り返していた、というのも最近レーナに奴隷について習っていたときにふ、と思い出しただけなのだ。覚えているのはそれだけ。

はっきり言ってそんな奴隷奴隷言う人に近づきたくなんかはないが、本能的な何かが告げているのだ。「思い出せ」と。

とりあえず奴隷を見てみれば何かが分かるかなと思ったけど、絶対レーナに反対されるから言わなかった。

今のうちにイメトレをしておこう。

「街に行って平民の暮らしを知るのも勉強。この国を取り仕切る皇帝陛下の娘とあろうものが平民の暮らしも知らずに怠けてダラダラしていては国民に頭が上がらないわ」

とりあえずこれくらいのことを言っておけばレーナも皇女様…ホロリなんて言って見逃してくれるだろう。さすが僕。天才。

決行はいつにするかな。明日?明後日?まぁレーナがぼへーっとしているときに突撃してしまえば言質くらいはとれるだろう。レーナはONとOFFの差が激しいからな。




と、せっかくの誕生日、悪巧みで終わらせるのは勿体無い。

そういえばメイドが分別し終わったプレゼントをまだ見ていない。

…お、緑のベースと綺麗な赤のリボン。クリスマスの時期じゃないんだけどな。クリスマスカラーは少し気になる。

中は…何だこれ、首輪?流石に違うよな…

レーナに聞いてみたところ、苦笑混じりに「それはチョーカーですよ」と教えられた。

チョーカー、聞いたことがある。首につけるネックレスのぴっちり版みたいなやつだ。

青色の布生地にポツリと金色の丸いアクセントがついていて、そこからひし形の赤いルビーがぶら下がっている。

どうやら飾りの部分が正面に来るらしい。待ってこれ俯いたとき赤いの刺さりそう怖い

…でもデザインは気に入った。僕好みだ。

レーナにこれをくれた人を聞いてみた。




「それをくださったのは…カールさんという方です。」

「カール?聞いたことないわね。そんな貴族いた?」

「あれ、どこの貴族かも書いておりませんね。カールとだけ。」

「なにそれ。なんでそんなの許容したの?」

「さぁ…?なんでこんなものを通したのでしょう。でも顔写真はありますね。丁度鼻と口がモヤで見えませんが。」

「緑の短髪にルビーの瞳…ねぇ。見覚えないわ。でもどこか懐かしい感じがする。」

「えぇ、私も。少し懐かしく感じます。この方とは接点がないはずなのですが。」

「ところでそちらのチョーカー、どうされますか?怪しいものということで処分しますか?」

「いや、このチョーカーから魔力は感じないし、そんな危険そうなものも付いてないようだからこのまま使わせてもらうわ。これなんだか落ち着くの。」

「そうですか。念の為異常を感じたらすぐにお申し付け下さい。」

「うん。」




というわけでこのチョーカーは付けておくことにした。なんか気に入ったし。癒やされる。

それにしても…カール、か。見たところ平々凡々な普通の青年みたいだけど…

髪も瞳もクリスマスカラーか。念の為少し調査してみるか?探し人の手掛かりになるかもしれない。明日一緒に頼んでみよう。