どうも、つい先日10歳の誕生日を迎えました、僕です。
今日は遂に!レーナに奴隷販売区に行っていいか許可を貰おうと思います。
多分というか確実に反論されるね!僕の語彙力頑張れ!!
デスヨネーていうかレーナわっっっか美貌保ちすぎやん?10年前とどう変わった??秘訣を教えろ
…ハッ危ない危ない、僕としたことが当初の目的を忘れるところだった。
まぁやっぱそうだよね、無理って言われるよね読めてた。
は?なんで赤ずきんがここにいるんだ??
4年前の一件でレーナとは面識もある、とはいえ…
なぜこんな朝っぱらから??
あの翌朝、僕らは朝から兵士たちもメイドたちもいる前で正座させられてレーナさんに説教を食らった。
レーナはメイドの中でも位が高い。他の皇族を叱っても大丈夫な立場らしい。
結局昼までこっぴどく叱られたあと、赤ずきんは度々堂々とくるようになった。
大抵は昼か夕方で、朝っぱらに特攻してくるのは今日が初めてだが。
最初は多くの人たちが警戒して捕らえようとしていたようだが、赤ずきんは罠をのらりくらりと躱しつつメイドや兵士と交流を持っていつの間にか歓迎されるようになっていた。
セストはあれから公務が忙しくなり赤ずきんのように頻繁には来れなかったが、それでもたまに集まっては遊んでいた。
…まぁ、そんな訳で、今の赤ずきんの皆の印象は『謎の多い不気味な、それでも憎めない不思議な奴』らしい。
因みに声も何もかも完全男な為、女だとはバレていない。
あいつの場合最早男だろ。胸部が少し出っ張っていようが男の象徴がなかろうが男だろあいつ。
あの翌朝、僕らは朝から兵士たちもメイドたちもいる前で正座させられてレーナさんに説教を食らった。
レーナはメイドの中でも位が高い。他の皇族を叱っても大丈夫な立場らしい。
結局昼までこっぴどく叱られたあと、赤ずきんは度々堂々とくるようになった。
大抵は昼か夕方で、朝っぱらに特攻してくるのは今日が初めてだが。
最初は多くの人たちが警戒して捕らえようとしていたようだが、赤ずきんは罠をのらりくらりと躱しつつメイドや兵士と交流を持っていつの間にか歓迎されるようになっていた。
セストはあれから公務が忙しくなり赤ずきんのように頻繁には来れなかったが、それでもたまに集まっては遊んでいた。
…まぁ、そんな訳で、今の赤ずきんの皆の印象は『謎の多い不気味な、それでも憎めない不思議な奴』らしい。
因みに声も何もかも完全男な為、女だとはバレていない。
あいつの場合最早男だろ。胸部が少し出っ張っていようが男の象徴がなかろうが男だろあいつ。
てかなんであいつも容姿変わってねぇの?ありえないくらい同じじゃん?やっぱ人外か。
──奴隷販売区──
僕達は今、帝都を抜けて北にしばらく進んだところの郊外にある奴隷販売区に来ている。
周りでは老若男女皆やせ細り、地面に倒れ伏す者や壁に背中を預けて動かない者、僕らに物乞いをしてくるものなどいるが。僕らはその人達に目もくれずにまっすぐと荒れ果てた道を行く。
非道だ、助けてやれと言われるかもしれないが、今の僕らにはこの人達をどうすることもできない。スルーが一番。赤ずきんにそう言われた。
僕らは皆、できるだけ見ずぼらしい麻の簡易的な服とわざとボロボロにしたフードをかぶって三人連立って歩いている。
ただやはり、どういうことなのか。ここの人たちには一発で僕らが裕福な家のものだとバレている。
見る目がある、ということかな?
それにしてもここは、裏社会というよりスラムのように見える。幼い子どもがガリガリにやせ細った顔でこちらを見ている。
しばらく進むと、黒いベールで閉ざされたひときわ大きな建物が見えた。看板には『奴隷販売店』と書かれている。
ここが目的の場所。入れば命の危険がある。
僕ら三人、アイコンタクトを互いに交わして頷いたあと、一斉に一歩を踏み出した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!