無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第112話

事件について説明してもらいました(後編)
「え〜てか私それじゃとばっちりだよね?本来なら私はこのハチャメチャな世界で愉快なゆるゆる転生ライフ送ろうと思ってたのに!!」

いや皇女に生まれちまった時点でそれは無理なんじゃねぇのか?

「うるせぇやい 私は第三皇女だから皇位継承権限りなく低いんだよ。だから生活に不自由しないまま気楽に暮らせるかな〜って。ここ前世より快適だし?」

は?お前前世覚えてないんじゃねぇの?

「う〜ん、前世のことは相変わらず何も分かんないんだけど、なんかそこで私すごい生きづらかった覚えがあるんだよね。もう自分が男性だったのか女性だったのかさえも分かんないけどさ。いや、もしかしたらその両方でもなかったのかもね。」

ふ〜ん…。やっぱ覚えてねぇの。

「てかさ、お前私が“魅入られてる”つってたけど、お前はもう狙われてねぇの?」

や、俺も狙われてるぞ。なんなら一時期常に神のささやき声聞こえてた。

「いや言えよ。…はぁ〜神だの何だのいちいちスケールがデケェんだよ…最初はただの誘拐犯とかだったのに…いつの間に…」

もうそれはお前が転生したときから仕組まれていたことだから、今更どうにもできねぇよ。諦めるんだな。

「ちくしょ〜…」

まぁこれが大体の顛末だ。俺が神に狙われて、前世親友だったお前も道連れにされた。その結果、俺よりお前に執着してしまった。友引とは全くよく言ったもんだよ!俺が友達の葬式行った直後にこれだもんな!坊さんが別の日にしてくれって半泣きで言ってたのはこういうことだったか!

「お前だけで話を進めないでくれ。お前が連れ去られた日、お前の友達の葬式だったのか?」

あぁ、そうだよ。『友引』。この日に葬式をすると友人に連れ去られちまうんだよ。魂をな。俺の親がなまじ権力者だったせいで、無理やりその日に強行されちまったんだよ。その時の母ちゃんも父ちゃんも、まるで──何かに取り憑かれたみたいだった。

「お…おいおい、怖いこと言い始めないでくれよ。」

あぁそうそう!いいこと教えてやるよ!その友人さぁ…─────お前だよ・・・・。坂神涼真。お前が俺を、ここに呼んだんだ。

「は?おいそれ、どういうことだよ。お前は神隠しにあったってさっき──」

じゃあな!お前に話せることはそれだけだ。俺はとっととおさらばするとするよ。

だってお前は、覚えちゃいないんだろ?
✽✽✽✽✽
──だってお前は、覚えちゃいないんだろ?


そう苦しそうに吐き捨てて、最後にとんでもない爆弾を落としていきやがったあいつは窓から飛び降りた。
急いで窓に手をかけて下を覗いた。決して高くはないが、落ちて無事で済むわけもない高さだ。それでも、あいつはもうそこには居なかった。

あいつの言った台詞の意味が理解できない。僕が、あいつを、さらった?そんな馬鹿な。あいつは神隠しにあったんだ。僕がさらったんじゃない。

なんで僕は、僕と…どういうことなんだ。全く何もわからない。

なんで。僕じゃない。でも私でもない。心と現実の1人称の揺らぎがなんだかとても煩わしい。僕じゃないのに。

坂神涼真。あいつが呟いたその名前がどうにも心に引っかかる。誰だそれは。俺は、僕は、私は知らない。そんなの知らない。知りたくない。

女じゃない。男じゃない。
人じゃない。でも人だ。

僕は人だ。神じゃない。

神じゃない。

神じゃない。



レーナが横で、心地いい寝息を立てている。




僕は、どうすればいいんだろう。

ああもう何もかもがぐちゃぐちゃだ。僕の平和な人生は、どこで狂ってしまったの。

転生なんか、するんじゃなかった。


好きで転生したわけじゃないのに。

─本当に?お前はそれを拒めたはずだ。

違う。僕に拒否権なんてなかった。

─お前は嘘をついている。神にも、友にも、自分自身にも。

違う。僕は嘘なんてついてない。

─受け入れろ。

嫌だ。

─受け入れろ!

嫌だ!絶対に…



「誰だ。お前は…僕は…」

重厚な輝きを放つ座椅子に腰掛けて、瞼を閉じた。

もう、何も考えたくない。思考は放棄してしまいたい。

どうして───
───────────────────────
あとがき:


投稿15分も遅れてすみません。

頭の中で壮大になりすぎちゃって…

なんでこんなことになったんでしょう。

最初は『うっかり女の子に転生しちゃった!どうしよう!わあい!』みたいなストーリーを目指していたというのに…

こんなダークネスなんで生まれてしまったのか…

暴走の賜物ですね!!!!!!(クソデカボイス)

闇深すぎだろみんなみんな

あああ伏線が増えていくぅ…


ご閲覧いただきありがとうございました。