第21話

濱田side
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2018/04/29 15:51
2月ももうすぐ終わり。

家の近くでは梅の花が咲いてるけど、やっぱりまだまだ寒い。

濱田
あれ?今日しげ休み?
レッスンに行くとしげがいなかった。

体調が悪いんかなって、淳太君と話していると、


神山
大変や!!



大声がして、神ちゃんが走って僕らの所に来た。
「どうしたん?」と聞く間もなく、神ちゃんが、
神山
今、しげのおかんから電話あって・・!

しげ、意識ないって!!
息を切らして涙目で言う神ちゃんの言葉が上手く呑み込めなくて、

でも一瞬でみんなで顔を見合わせた。
濱田
病院やんな!?
中間
俺ら今日欠席や!はよしげの所行かんと!
桐山
何で行くん!?電車!?
あたふたしてただ言葉だけが飛び交う。
神山
今のんちゃんと流星、駅で待ってるから、はよ!!
神ちゃんに急かされて、リュック片手にレッスン場飛び出した。




駅に着くと望が泣いてて、それを必死に慰める流星がいた。

濱田
望、大丈夫や、泣き止み?
俺らもそう声をかけて、ちょうど止まってた電車に乗り込んだ。




中間
で・・?意識不明ってどういうことなん・・?
すぐに降りれるようにドアの近くに6人が引っ付きあって、淳太君がそう神ちゃんに尋ねた。
神山
うん・・発作がひどかったみたいで・・呼吸上手くできひんくなって・・・それで・・
濱田
今までもこんなことあったん?
涙目で話す神ちゃんに聞くと、神ちゃんは首を横に振った。
神山
僕が知ってる限りでは・・意識がなくなるなんて・・・ない
そんな神ちゃんの言葉の後、誰も何も言えなかった。

望はずっと泣いてたし、神ちゃんも相当辛そうだった。




ただ、しげが無事であってほしいと、願うばかりだった。

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