第12話

小瀧side
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2018/04/28 08:57
僕のせいや。

僕がしげにちゃんと話してれば神ちゃんをここまでしんどくさせなかった。



39度も熱があってしんどそうにソファに横になってる神ちゃんのそばにいるのが辛くて、部屋の隅で座ってた。




重岡
小瀧、神ちゃんがしんどいん、知ってたんとちゃう?
ふいにそんな声がしてびくっと顔を上げると、しげが僕の前にしゃがんでた。


正直に頷くと、

重岡
小瀧の気持ちは分かるけど、黙ってたらあかんやんか
そう、いつもよりきつい口調で言われた。
重岡
神ちゃんも・・なんで黙ってたん?約束したやん、無理しないって。
しげの表情は真剣で、はじめてしげに怒られて、泣きそうになった。
小瀧
ごめん・・・しげも・・神ちゃんも・・ほんまにごめんなさい・・!
そう、4人で撮影前にした大切な約束。

迷惑をかけないためにも、1人1人がちゃんと仕事をしっかりこなすためにも、約束は守らなきゃいけなかった。


無理はしないって、

しんどそうやったらすぐ伝えるって。



重岡
ごめん・・・
そんな声にはっと顔を上げると、しげが俯いて謝ってた。
重岡
全部・・気づけへんかった俺のせいや。最年長やのに・・情けない
そう言って唇を噛んでた。
重岡
ただ・・約束は守ってほしかった
そう言われて、我慢してた涙があふれた。


神ちゃんにも、しげにも何度も謝って、

そしたらしげも神ちゃんも同じように何度も謝った。



流星
なにしてんねん
なんて流星につっこまれるまで謝り合ってた。



しげにきつく言われて悲しかった。



でも、幸せだと思った。





ちゃんと叱ってくれて、

仲間を大切に思ってくれていて、


僕にはこんなにも頼りになるお兄ちゃんがおるねんなって、


誇りに思った。

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