お昼ごはんの後、淳太君と僕は後片付けを手伝った。
照史と流星と神ちゃんはしげに貸してもらったゲームを早速やっている。
あと二人の姿が見えない。
どこやろう、と思いながら
お皿をふきながら和室を覗いてみたら、
しげと望が寝転がってマンガを読んでた。
しかも1冊ずつ読めばいいのに、二人くっついて同じ本を読んでいる。
二人とも別の場所でくすくすと笑いながら。
本当の、兄弟みたいや。
二人を見て微笑んで、また後片付けに戻った。
家族のように7人が過ごす風景を見て、そう呟いたら、
なんて淳太君に言われて「うそ!?」と笑う。
ゲームしながら神ちゃんがきょとんとしていて、照史が爆笑していた。
こんな時間が、ずーっと続いたらええな。
夜になって、しげのおとんが帰ってきて、みんなであいさつして、そんで夕食。
夕食はかなり盛り上がった。
しげのおとんはめっちゃ面白くていろんな話して、冗談言って、みんなを絶えず笑わせてくれた。
照史なんて笑いすぎて「くるしい~」言いながら泣いてた(笑)
久しぶりにこんな大勢で食事をして、本当に楽しい。
一人暮らしに慣れちゃって、みんなで食べる食事って、こんなにもうまかったんやなぁって思った。
おとんは食事中の延長線で片付けの時もずっと笑わせっぱなし。
しげの明るさは、お父さん譲りなんかもな。
にしても・・めっちゃ明るいなぁ(笑)
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。