私、蒼井 海音は 海魚高校に通う高校2年生。
普通が1番幸せになれる。そう思って生きてきた。
しかし、普通はこの夏海へ消えていった。
海音「行ってきま〜す!」
3人の待ち合わせ場所は、決まっていつも颯太の家。
海音「遅いよ!遅刻するよ〜!」
陽翔「俺ら、もう先に行くからな。」
颯太「ちょっと待ってよ!」
颯太と陽翔は私の小さい頃からの幼なじみ。
家も近く、小学校の頃から毎朝いつも一緒に登校している。
颯太「そういえば、もう夏休みだなー。」
海音「そうだね!」
私は、中学生の頃に颯太に恋をした。
海音「夏休み遊びに行かない?」
陽翔「いいね!」
海音「颯太はどう?」
颯太「うん!遊べるよ!」
そんな話をしていると、女子の集団がこちらにやって来た。
女子「おはよ〜!そうたくん♡」
とっさに私は逃げた。
キーンコーンカーンコーン。
私と陽翔は1組。颯太は3組…。
海音「ねー 陽翔!颯太と3人で一緒に帰らない?」
陽翔「ごめん。今日は 生徒会の仕事があって…。」
海音「そっか。じゃあ、頑張ってね!」
颯太と一緒に帰ろうと思って、教室を出ると
3組の方に女子の人だかりができて近づけなかった。
海音「また今日も1人…。」
綾乃「ねぇ、蒼井さん。私の颯太に馴れ馴れしく近づかないでくれる?笑」
海音「いや、でも…。」
女子A「颯太くんは綾乃のものでしょう?笑」
女子B「そうよ、あんたなんかが、馴れ馴れしくする権利ないでしょ?」
海音「あ、ごめん…。今度から気をつける。」
綾乃「分かればいいのよ、じゃあ。」
こんなの私は慣れている。小、中、高…。何でいつもこんなことされるのかなぁ…。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!