気づけば私は汗びっしょりになって 、息も上がっていた 。
落ち着こうと頭の中を整理する 。
そういえば ____
佐伯くんが6日遡った 。
そしてその翌日兄の訃報を知った 。
なら 。
私は兄が死ぬことを知っているはず 。
運命は 、〝 変えられるのか 〟……… ???
.
そこでやった事は 、〝 砂時計の復元 〟
アロンアルファで 、1つ1つ硝子をくっ付けて 、
最後に砂を入れたら最後の1つをくっ付ける 。
すると光り出す砂時計 。
普通下に落ちるはずの砂は逆流して上に溜まっていく 。
日付は兄の訃報を聞いた前日になっていた 。
兄の部屋 。規則正しい寝息が聞こえる 。
万が一の為に砂時計を持ち出し 、ドアから出る 。
夜の闇に消える私の声 。
開け放った窓からは生温い風が吹く 。
網戸もなんもして居ない 。
まるで不審者にどうぞお入りくださいって言っているみたい
嫌な予感がして窓を閉め 、鍵をし 。
寝た 。
結局兄は死ななかった 。
でも夜中 、
と言う声が聞こえた 。
朝学校に行けば 、
直球で聞くよなこいつ …
ここで会話が切れる 。
性格上 、そう長くは話さない 。いつも 。
ワイヤレスイヤホンを付け 、
DECO*27さんの曲を再生する 。
Bluetoothが上手く繋がらなくて 、
スマホから ライアーダンス が再生される 。
この校舎は圧倒的にコンピュータ系が弱い 。ホントに 。
何故かそのまま流していると 、
佐伯はリバーシブルキャンペーンを被せて流してくる 。
思ったより気楽に話せる奴である 。むかつく 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。