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第10話

7日目
ーナースステーション
柏葉紗奈
柏葉紗奈
すいませ〜ん!桜井先生いますか?
藤川一男
藤川一男
お!紗奈ちゃんじゃないですか!桜井は今ラウンド行ってるけど呼ぼうか?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
あ〜・・・大丈夫です!ちょっと話したいことあったんですけど・・・
藤川先生!桜井先生帰って来たら私がここに来たってこと伝えて下さい!
藤川一男
藤川一男
了解!お安い御用だよ!そういえば心臓外科に転科してどう?いつもと変わらない?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
毎日同じですよ、患者さんが増えるぐらいです
藤川一男
藤川一男
話し合い手足りなかったらいつでも呼んで!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
藤川先生優しいんですね〜
藤川一男
藤川一男
あっははは〜!やっぱりそう思う?
冴島はるか
冴島はるか
藤川先生調子に乗らないで下さい
藤川一男
藤川一男
はい・・・
柏葉紗奈
柏葉紗奈
もしかして・・・二人カップルだったりする?!
藤川一男
藤川一男
は?え?!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
あ!その慌てっぷりは図星だなぁ!へぇ〜藤川先生と冴島さんか〜!藤川先生いつも冴島さんに怒られてそう!あっはは!
藤川一男
藤川一男
そうなんだよ!もう少し優しくてもいいのにね〜
冴島はるか
冴島はるか
しっかりしてくれれば怒ったりなんかしませんよ、それより紗奈ちゃんそろそろ検温の時間じゃない?病室まで送ろうか?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
大丈夫です!じゃあ桜井先生に伝えておいて下さいね〜!
ばいばい!
藤川一男
藤川一男
気をつけてね〜!いつでも来ていいから!話し相手になるよ!
白石恵
白石恵
・・・今の紗奈ちゃん?
藤川一男
藤川一男
うぉ!白石!そう、この前、転科した柏葉紗奈ちゃん!桜井先生に用事があって来たんだってさ
白石恵
白石恵
桜井先生に?
藤川一男
藤川一男
そう、伝えることってなんだろうね〜
横峯あかり
横峯あかり
恋の相談だったりして?!
藤川一男
藤川一男
うわっ!びっくりしたぁ〜・・・
雪村双葉
雪村双葉
横峯先生、会話に急に入らないで下さい
横峯あかり
横峯あかり
私、今日喋ってなさすぎてエネルギーが余り切ってるの!
白石恵
白石恵
なんだか一気に賑やかになったわね・・・
藤川一男
藤川一男
今年のフェロー達は元気いっぱいのやつが多いからな〜
桜井まゆ
なになに〜?楽しそうじゃん!私も加わらせて〜!
藤川一男
藤川一男
あ!桜井!さっき紗奈ちゃんがここに来てここに来たってこと伝えて欲しいって言ってたぞ
桜井まゆ
え?紗奈ちゃんが?何か話すことあったっけ?
藤川一男
藤川一男
手空いたら行ってあげたら?
桜井まゆ
そうね、休憩時間になったら行くわ、ありがとね藤川先生!
藤川一男
藤川一男
おう
横峯あかり
横峯あかり
やっぱり恋の相談ですかね?!
桜井まゆ
横峯先生それは絶対に違うと思う・・・私なんかに相談してもなんの得にもならないでしょ
横峯あかり
横峯あかり
え?でもでも!桜井先生絶対彼氏さんとかいるでしょ?!
桜井まゆ
は?!いないでしょ?!どう考えても!どういう頭になったらそんな風に思いつくわけ?!
横峯あかり
横峯あかり
えぇ〜!桜井先生彼氏さんいないの?!
雪村双葉
雪村双葉
横峯先生うるさいのと桜井先生に失礼です
横峯あかり
横峯あかり
あ!ごめんなさい!でも普通いるって思いますよね?!
桜井まゆ
・・・人生で一度もいませんよ、彼氏さん
横峯あかり
横峯あかり
え?!マジ?!
雪村双葉
雪村双葉
はぁ・・・
あの!横峯先生!ラウンド行きません?うるさいので他の患者さんに迷惑ですし
横峯あかり
横峯あかり
あ!は〜い!じゃあ桜井先生帰ってきたらそこら辺聞きますので!
桜井まゆ
・・・妙な厄介者に取り憑かれた気がするのは気のせい?
藤川一男
藤川一男
桜井お疲れ!じゃ俺昼休憩行ってくるな〜
白石恵
白石恵
まゆ、ここはいいから紗奈ちゃんのところ行ってあげて?わざわざここに来たぐらいなんだから無駄話じゃないと思う
桜井まゆ
じゃあお言葉に甘えて、ちょっと抜けますので後よろしくお願いします
白石恵
白石恵
大丈夫よ、行ってらっしゃい
ー心臓外科
桜井まゆ
え〜っと・・・紗奈ちゃんの病室は確か・・・
前に一度橘先生に教えてもらった紗奈ちゃんの病室を探しながら歩いていると点滴をぶら下げて歩いている紗奈ちゃんの後ろ姿を見つけた
桜井まゆ
え、紗奈ちゃん?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
桜井先生!どうしてここに?!
桜井まゆ
どうしてって・・・まず紗奈ちゃんが私に会いに来たんでしょ?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
そうなんですけど・・・実はもう一度行ってみようかなって思ってたところだったんです
桜井まゆ
すれ違いにならなくて良かった、それで話したいことって?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
う〜ん・・・ここじゃ話しにくいので私の病室に来て!
桜井まゆ
え?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
いいから!こっち!
紗奈ちゃんは軽快な歩きで反対方向に去って行った
桜井まゆ
ちょっと?!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
桜井先生〜!は〜や〜く!
なんとか紗奈ちゃんに追いつき病室に辿り着くと一人の女性が窓辺の椅子に腰掛けているのがみえた
柏葉紗奈
柏葉紗奈
お母さ〜ん!ただいま〜!!
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
紗奈!おかえりなさい、随分早かったわね・・・そちらの方は?お医者さんのようだけど
桜井まゆ
初めまして、救命の桜井まゆです。柏葉紗奈ちゃんが救命にいた頃担当医をしていました
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
あぁ!あなたが!前に一度紗奈から聞いたことがあります、救命に面白くて気が合う桜井先生っていう先生がいたって。あなたのことだったんですね!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
ちょっとお母さん?!何恥ずかしいことバラしてんの?!
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
あら、話したらまずかった?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
マズいでしょ!
桜井まゆ
紗奈ちゃん・・・嬉しいなぁ!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
桜井先生まで!
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
さてと、紗奈?どうして救命の先生がここにいるのかな?先生忙しいのよ?
桜井まゆ
大丈夫ですよ、処置室の方は他の先生方に任せてあるので
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
すいません・・・ありがとうございます、紗奈何か話したいことあったんでしょ?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
実は桜井先生に渡したいものがあって!
桜井まゆ
私に・・・?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
私の生きた証よ
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
紗奈・・・それは・・・
柏葉紗奈
柏葉紗奈
いいの、お母さん。もう決めたことなんだから。桜井先生、私ね、もしかしたら後少しの命かもしれない。順番待ちしてるんだけど、このままの順位だったら絶対に間に合わない、それにね心移植ってまだ日本で前例がないから海外行くみたい。でもその海外に行くにあたって必要な体力もない、だから私は、近々死ぬ
桜井まゆ
紗奈ちゃん・・・
柏葉紗奈
柏葉紗奈
それで!まだお喋り出来てる間に私の生きた証を渡しておきたいって思ったの!桜井先生になら信頼して託せると思って
桜井まゆ
生きた証って・・・?
紗奈ちゃんはニコッと笑った後、机の引き出しから一冊のノートを取り出した
柏葉紗奈
柏葉紗奈
私の日記よ!・・・大切にしないと許さないからな?!
笑顔で差し出されたそのノートを私は黙って受け取った
桜井まゆ
ありがたいけど・・・でもこんなの私にあげてもいいの?
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
桜井先生、娘の願いなんです
桜井まゆ
願い・・・?
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
娘は生まれた時から心臓が弱くていつかは移植しないと助からない病に侵され続けてきました。私たち親もずっと覚悟していました、いつかこんな日が来るのではないかと
柏葉紗奈
柏葉紗奈
お母さん・・・
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
でもやっぱり来ちゃいましたね、神様は奇跡を起こせるほど暇じゃありませんもの
このことを主治医の先生から告げられた時、娘が一番最初に口を開いたことが救命の桜井先生に日記を渡したいってことだったんです
桜井まゆ
なんで私なんかに・・・
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
救命にいた数日間、桜井先生が時間を見つけては顔を見に来てくれたことがよっぽど嬉しかったみたいです
桜井まゆ
そんな・・・当然のことしただけです!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
私にとっては当然じゃなかった、とっても楽し時間だったの、だからね桜井先生!遠慮なく受け取って!
ただこの日記の中身を見る時は私が天国に行った後読んで!最後のページに私からの手紙が入ってるはずだから
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
・・・桜井先生受け取って頂けますか?
桜井まゆ
そこまで言ってくれるなら受け取ります。紗奈ちゃんの生きた証を。
紗奈ちゃんありがとう、これからもちゃんと顔見に来るから!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
そんないいよ!桜井先生忙しいでしょ?
桜井まゆ
でも・・・
柏葉紗奈
柏葉紗奈
いいから!来て欲しい時は私が会いにいくからさ!他の先生にも会いたいし!
桜井まゆ
・・・分かった、じゃあ待ってるからね!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
はい!決まり!
桜井先生!ノート見たらダメだからね?最後まで!
桜井まゆ
はいはい、大丈夫!ちゃんと見ないで大切に取っておくから!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
・・・ありがとね!桜井先生!受け取ってもらえなかったらどうしようって実は心配してたんだ
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
・・・時間が惜しいですけど、桜井先生もうそろそろ戻って下さい。仕事場を長々と空けておくことは出来ないでしょうし・・・
桜井まゆ
はい、ありがとうございます。
じゃあ紗奈ちゃん後でね!
柏葉紗奈
柏葉紗奈
はーい!ばいば〜い!ノート、受け取ってくれてありがとね!
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
ありがとうございました・・・
2人の女性に頭を下げられながら私は紗奈ちゃんの病室を出た
ーまゆが病室を出た後
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
紗奈、本当に良かったの?あのノート・・・大切にしてたんでしょ?
柏葉紗奈
柏葉紗奈
そうだよ、でも桜井先生ならきっと全部受け止めてくれるはず。今の主治医の人なんかより何倍もマシよ?桜井先生は!
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
確かにそうかもしれないけど・・・
柏葉紗奈
柏葉紗奈
いいの!もう渡しちゃったし!悔やまないって決めたんだから!
柏葉紗奈の母
柏葉紗奈の母
・・・そう、紗奈がそう言うなら・・・
ー処置室
白石恵
白石恵
おかえり!
え、ちょっと!?なんで泣いてるの?!
・・・え?
緋山美帆子
緋山美帆子
何があったのよ一体
慌てて頬に手を当てると涙が流れているのが分かった
桜井まゆ
ごめんなさい・・・っ!
藍沢耕作
藍沢耕作
・・・桜井、まだホットラインも鳴ってないし白車の搬送依頼も来てない。今のうちにその顔直してこい、そんな顔で診られたい患者なんかいない
桜井まゆ
ごめん・・・ちょっと待ってて!
ーまゆが去った後の救命センター
白石恵
白石恵
・・・桜井先生大丈夫かな?
緋山美帆子
緋山美帆子
まゆ、手にノートみたいなの持ってなかった?紗奈ちゃんの所に行く前は持ってなかった気がするんだけど
白石恵
白石恵
え?気づかなかった・・・
藍沢耕作
藍沢耕作
俺も見た、間違いない
緋山美帆子
緋山美帆子
白石が一番近くで見てたのに、なんで気づかなかったわけ?
白石恵
白石恵
なんか・・・ごめん。なんだか桜井先生謎に包まれてること普通の医者より多い気がする
横峯あかり
横峯あかり
恋の相談じゃなかったみたい・・・
雪村双葉
雪村双葉
当たり前じゃないですか、紗奈ちゃんが普通そんなこと喋りにわざわざ来ますか?紗奈ちゃんならもっと有意義な時間を過ごすはずです
藤川一男
藤川一男
なぁ、落ち着いたら桜井に直接聞いてみないか?ここで勝手に憶測を立ててるより本人に聞いた方が確実だろ?
冴島はるか
冴島はるか
藤川先生たまには言いますね
藤川一男
藤川一男
たまには、は余計だけど
白石恵
白石恵
でも聞くとして誰が聞くの?
緋山美帆子
緋山美帆子
私聞けない・・・
藤川一男
藤川一男
俺も・・・
藍沢耕作
藍沢耕作
はぁ・・・だろうな、俺が聞く
緋山美帆子
緋山美帆子
直球でいきそうで怖いんだけど
藍沢耕作
藍沢耕作
回りくどい言い方よりストレートに言った方がいいだろ
緋山美帆子
緋山美帆子
まぁ・・・それはそうなんだけど・・・
橘啓輔
橘啓輔
はいはい!そのことは一旦置いといて次の患者さんの用意始めるぞ!
冴島はるか
冴島はるか
でもまだ桜井先生が・・・
橘啓輔
橘啓輔
桜井ならそのうち帰ってくるだろ、お前らが思ってるよりあいつは強いさ。
ほら!準備するよ〜!
一同
はい・・・