只今、
私は体育館へと連行されています、巨人2名に。
国見「巨人じゃないから、あなたがチビなだけ」
『うるさいやい!心読むな!』
金田一「……声に出してたんだが←」
『聞かなかったことにしてくれたまえ』
まぁ、お巫山戯は置いておいて、
取り敢えず…
『逃げないんで、降ろしてくれませんか。』
流石に視線に耐えきれない。
国見「迷子になるだろ…」
もしかして、迷子にならないように……?トゥンク
…………ってちゃうがな!!
なら、言葉通り腕掴んで連行すれば良いだろう!
危うく騙されるところだった。←
国見「ほら、着いた。」
ヒョイッ
『………』
意外と優しく降ろしてくれる。
だから、どうにも恨めないんだよな………
国見「何、じっとみて。
…身長ならあげられないよ?」
『うっさいわ、ボゲェ!!』
ガラガラ
勢い余って体育館を開けた私。
まず、一声目……
『体育館広………』
ポツリと呟いたけど、拾われて
国見「確かにあなたからしたら、
広いかもね身体の大きさ的に見て」
コイツ、遠回しにチビって言ってきやがった。
私だって、あと1cmで150cmだもん!←
「あ、きたきた!待ってたよ〜!!」
『うるさいですよ、犯罪者←』
「え、待って、犯罪者って何!?」
『私を連行するように言った、及川先輩ですが』
及川「ほんと、俺の扱い酷いよね!!
及川さん泣いちゃうよ!?」
『あ、泣いたらハンカチは貸しますよ←』
及川「もうやだ!この子!!」
「お、騒がしいと思ったらあなたか。」
声の方を向くと、会いたかった先輩が!!
『お久しぶりです!岩泉先輩!!』
岩泉「相変わらずだな…」
ワシャワシャと頭を撫でてくれる岩泉先輩…
及川「この扱いの差!!岩ちゃんズルい!!」
『うるさいです!及川先輩!!
私の至福の一時を邪魔しないでください!』
及川「…………←」
「ブフォッ……………」
何やら笑い声が…
「及川にここまで言う女子初めて見たわ」
「ほんと、ほんと。良いキャラしてるヨ〜」
『……ありがとう…ございます……?』
「疑問形…!!(笑)」
何だかツボにハマったらしい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。