チャイムが鳴り、
5分休憩の時間が与えられた。
カタンと席を立つ音が聞こえたと思ったら。
朝、挨拶した隣の席の男子。
男「男バレマネするの?」
『…したいかなって感じだよ。』
男「……バレー部の先輩目当て?」
『え?……いやいや、違うよ(笑)』
コイツ、私をあんなミーハー共と
一緒にすんじゃねぇ!←
というか、どんだけ有名なんだよ!!
『マネージャーの入部試験もあるんだよ?
私は選手を支えたいだけだからさ…
特にあの及川先輩とやらには全く興味ないんだ!』
ニコッと効果音のつくような位、
満面の笑みを浮かべてやった。
及川先輩なんて、興味ないってーの!!
あやつはナルシストだよ!?
なんて思ってると、
国見が口元を手で隠して笑いながら近付いてきた。
国見「何を心配してるかしらないけど、
コイツは逆に先輩たちから
お願いされてる方だから。」
私を守るために言ったのか。
はたまた、周りの女子に分かるように言ったのか。
兎に角、そんなことはどうでもいいけど…
国見が笑ってるのが苛立つ。
『何笑ってるのさ』
国見「及川さんに「全く興味ない」
って言ってるのを見て…」
『事実ですが。』
国見「岩泉さんは?」
『!………岩泉先輩の影響ですね、はい。』
国見「良かったね、変に言われなくて。」
『ただ、マネ希望いたけどね』
国見「まぁ、あなたなら平気でしょ」
『なんで…?』
国見「…逆にリーダー核倒してそう」
『あ゛?』
国見「ゴホンッ………なんでも←」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。