やっと、私たちの順番が来て、
席に着いた。
店員「メニューがお決まりになりましたら、
そちらのベルでお呼びください。」
渡されたメニューを見て、
チョコケーキにするか、チーズケーキにするか。
はたまた、抹茶ケーキにするか……と、悩んでいた。
国見の方は直ぐに決まったらしく、
国見「何と何と何で悩んでるの?」
と聞いてきた。
『え、なんで3択って分かるの…?』
国見「なんとなく。」
国見って、超能力とかあったのか。
『チョコ、チーズ、抹茶で悩んでます…』
国見「俺、チョコにしたから。
少しあげても良いけど。」
『ほんと!?じゃあ、私も少しあげるよ!
食べたい方言って!』
国見「………チーズケーキ…」
『よし、決めた!!ありがと!国見!』
国見「……大袈裟。」
……国見ちゃんは、典型的なツンデレでしたか←
今回ばかりは、感謝しかないです。
店員「お待たせしました。」
目の前にくる、ケーキたちは。
なんとも綺麗で輝かしかった。
『わぁー……』
と目を輝かせていると、国見は笑って
国見「ほら。」
と言い、1口サイズにケーキをすくい、
私の方へ向けた。
私はパクリとそれを頬張った。
国見「……ほんと、気にしないよね。」
『なんのこと?』
国見「別に。」
『あ、じゃあ私も。はい!』
私も1口サイズにケーキをすくい、
国見の方へと差し出す。
国見は少し躊躇ってから、パクリと頬張った。
その後は普通にケーキを食べていたけど。
少しばかり、国見がおかしかったのは
言うまでもない。
国見「(間接キスなんだけど。)」
とまぁ、こういうことだったらしい。
本人は全くもって気づかずにいた。←
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。