と、いうことで……
『つ、着いた……けども!着いたけども!』
着いた瞬間に泣きそうになる私と、
うわぁー…と嫌そうな声を出す国見。
私たちが見たものは……
『何、この行列………』
ケーキ屋さんに並ぶ、大勢の人……
国見「………帰ろうか←」
『…!?奢ってくれるんだよね!?ね!?』
国見が逃げないようにグイッと服の裾を掴む。
よし、拘束完了だ←
国見「…逃げないから、そろそろ離して」
国見は恥ずかしいのか、私が掴んだ国見の服の袖を
指さしながらそう言った。
私が手を離すと……
グイッと今度は私の腕を引いた…
と思ったら、手を繋いできた。
『はい!?』
思わず上げた奇声に、国見は一瞬目を丸くして
驚いたが、そのまま吹き出して笑いだした。
『ちょっ笑うな!……というか、離せ!!/////』
国見「………ふっ………プルプル」
笑いすぎてお腹抱えて震えてますよ←
そろそろ羞恥心が限界…………
『ふざけんな!!/////』ゲシィッ
蹴りを食らわしてやった←
国見「ほんと……どこからその力出てきてるのさ」
『知らん!』
国見「小さい癖に←」
『もっかい蹴ろうか?』
国見「ごめんって、離すから…」
どんだけ蹴られたくないんだよ…←
それなら始めから蹴られるようなことするなよ←
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。