『さぁッ!出遅れましたけど…練習しますよー!』
「「「「おー!」」」」
『今日は私、観るだけなので!!
皆さんの成長見せてもらいますからね!』
及川「まかせて☆」
花巻「…プレッシャーだなー…」
『プレッシャーなんかに負けないで下さいね〜』
松川「……まぁ、頑張るか」
いや、やる気が見えません←←
『はぁー……じゃあ、1番変化を起こせた人に
ご褒美……あげましょうか!!』
及川「よし!みんな…!信じてるよ」
「「「「おーーー!!!」」」」
盛り上がり方……というか、変わり身の速さ…←
「及川先輩たちも、ドンドン強くなっていくよねー」
『ですねー…渡先輩も、変わってきてますよ〜』
渡「先輩たちに比べたら、俺なんてまだまだだよ…」
『何言ってんですか!!
来年は、渡先輩のその癒しを
沢山貰うつもりなんですからッ!』
渡「あれ…?俺の役目ってそれ…?」
『まぁ、それは冗談として……
頼りにしてますからッ!
困ったことがあれば、言ってくださいよ?』
渡「………うん。」
及川「狂犬ちゃんナイスー!!」
今まで、京谷先輩とは険悪だった…って、
聞いていたけど、全然平気そうだな……
及川「そーれッ!!」バシンッ
及川先輩のサーブも、威力高まってるし…
戦力となる選手は着々と増えている。
トンっと、隣にいる渡先輩の背を押して…
『ほら!渡先輩も練習しますよ!
アドバイスも出しますから!ファイトです!』
渡「………うん!!」
はぁー…渡先輩って、可愛いと思う←←
岩泉「…ッ……及川!!!!」バシッ
キャーッ!岩泉先輩かっこいいー!!!←
んん"……これじゃ、
一般のファンと変わらなくなってしまう……
みんな、どんどん成長してる…………
『……ッ……ナイスです!!及川先輩!!』
練習でも、なんでも。
真剣に取り組む彼らはかっこいいと思える。
ドリンクを作りに、体育館の外へと出る。
ふと、
『私……何も成長出来てない……』
そんなことが頭に過ぎった。
トンっと曲がり角でぶつかった。
グラリと身体は後ろに倒れる……が、否。
腕を前に引かれて、抱きとめられる形になる。
ドサッと音を立てて倒れた。
「ッ…………」
『ッ大丈夫ですか!?すみません!!』
押し倒したような形になってしまっている
身体を早急に起こし、安否確認をする←
「いや……平気だけど……」
『すみません、
選手に怪我させてしまうところでした…』
「いや、俺も前見てなかったし……」
すくりと立ち上がり、膝を払う。
そのまま過ぎ去ろうとしたので…
『あ!待ってくださいッ!!』
パシッと手を掴む。
『……何故──────────
──────────兵庫の方が……?』
「あ、知ってるんだ。」
『はい、角名倫太郎…稲荷崎高校、MB』
角名「へー…そこまで知ってるんだ」
『偵察……ですか?』
角名「まぁ……そんな感じ……」
『なら!!色んな高校回りません!?』
角名「は………?」
『そちらの情報も知りたいですし』
角名「へー……いいよ」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!