『グスッ……グスッ……』
及川「あのー…あなたちゃんどうしたの?」
逢沢「合宿最終日が寂しいそうですよ…」
「それ本当!?俺と会えなくなるのが
寂しいのか〜!?」
「あ、ちょ、木兎さんッ!」
『グスッ………ッグハッ』←
体育館の隅っこで
いじいじしていた私に飛びついてきた
『…木兎先輩……』
木兎「なんだ!?」
『………暑苦しいです』
木兎「!!」
赤葦「あ…」
『あ…』
しょ・ぼ・く・れ・モー・ド ←←
木兎「ソウダヨナ…あなたは俺がイナクテモ…」
いじいじしてたの、私なのに←
『もう!研磨くんに会ってくるんで!!
戻ってくる時までに
しょぼくれモード治しててくださいよ!?』
まったく……最後だって言っても……
『木兎先輩とは別に…いつでも会えるでしょう?』
バタンと音を立てて閉まるドア。
それにだんだんと遠ざかるパタパタという足音。
静まった瞬間に、体育館では例のごとく……
木兎「…なんかすっげぇキュンときたッ!!」
赤葦「木兎さんまで…やめてくださいよ…」
及川「ぼっくんはずっとしょぼくれてて!!」
木兎「なんで俺を責めるんだよ!!
後ろの国見はこえーし!!」
相も変わらず、国見くんはセコム発揮中。
『たっのもー!!!』
とはいえ、そんなことも知らずにこちら…
音駒の方へと向かって来たあなた。
「おー!…俺と会えなくなるのが寂しかったのか?」
あなたちゃんを見つけた瞬間。
駆けつけて顎クイに加え、
耳元でそう呟いたトサカ←
『…ッ…違います!!研磨くんに会いに来たんです!』
驚きからか顔をボフッと赤らめたあなたは、
早々に研磨の名前を出す。
それに反応した研磨は、タカタカと駆けてきた。
孤爪「…合宿終わっても……また会える?」
上目遣い+裾クイに殺られたあなたは、
一瞬よろめいた内にギューっと研磨に抱きついた。
周りは当然驚き、
山本なんてムンクのごとく、悲鳴を上げている←
『研磨くんを持ち帰っても良いですか…?』
黒尾「研磨くんは私のよ♡」
『あ、……黒尾先輩って
そっちだったんですね…』引
孤爪「クロ………キモイ……」
黒尾「いや!冗談だからッ!!研磨ぁ!?」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。