『さー!練習再開しますよー!?』
及川「えー…休憩は………」
『十分したでしょう?』
「「「「鬼!!」」」」
だって………
『今、稲荷崎に負けたばかりなんですよ?
この感覚、感情そのまま残しておける内に、
もう一度練習することで、悔しさが混じり、
自分のダメなところも見えてくるんです。』
及川「……なんか……あなたちゃんって
ホントに頭良いんだね……」
『いや、今まで私をバカにしすぎですから』←
中学の時なんて、
クラスメイトに拝められてたんだから←
え?どうやって…って?
それは……ねぇ?
(何故か目の前で手を合わせられて祈られてました)
『まぁ、兎も角……私もいつもに増して
しっかりアドバイスするので…
次に稲荷崎と戦った時、
勝ってくれるって信じてますからね』
「「「おう!!」」」
私だって、悔しかった。
でも、噂に聞いていたより、凄いと思った。
青城だって、弱くないのに……
あんなにギリギリのボールを拾って、
完璧な、安定したトスを上げられる侑先輩。
侑先輩が取りこぼしたりミスしたりした時に、
フォローを完璧に出来る治先輩。
スロースターターで、体幹が凄く良く、
急な転換をしてくる角名先輩。
隙を作らないようにフォローしたり、
ダメな部分をキッチリと確実に補える主将、
北先輩。
それに、全国5本の指に入るスパイカーで
威力が凄い。でも、それと同時にムラがあるから、
木兎先輩と同じような感じの尾白先輩。
安定した、リードブロッカーで、
見極めが上手い大耳先輩。
多少決め急ぎがちだけれど、戦力となる銀島先輩。
他の人は、見れてないから分からないけど、
私の集めた情報的には、全員が強い。
青城に足りないものは、
まだ沢山ある──────────
及川「さぁ!いくよー!!」
「「「おう!!」」」
でも、私たちだって、負けて終わりじゃない。
その分、取り返してやるんだから。
『及川先輩!ナイスなんですけど、
もう少し前に出れるように!!』
及川「分かった!」
『国見!気力を持つ!!気を抜かない!!』
国見「……はーい」
『岩泉先輩!もう少し低めで跳んで下さい!』
岩泉「おう!」
私だって、チームのために……
アドバイスを的確に出来るように目を鍛えないと…
『お疲れ様です!!』
私も一緒に成長していきますからね!
信じてます、勝ってくださいよ?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。