『よし!まだあと少し、練習出来ますよね!』
黒尾「まだやるつもりか!?」
『何バテてんですか…
せっかく月島くんのやる気も出たのに』
木兎「そうなのか!?」
『だって、そうでしょ……バレーする時の、
表情が変わった……よね?月島くん』
月島「そうだと思うんなら、そうなんじゃない」
『素直じゃないな!!』
月島「うるさい」
少し顔を赤らめて…少しだけ、
前より優しい顔をした月島くん。
自分から積極的に出に行かなかったけど、
黒尾先輩の言葉で、少し分かったみたい。
「たかが部活」とか言ってたけど、
少しでも気持ちが変わればいいな……なんて。
月島「何ニヤニヤしてんの、キモチワルイ」
『しっつれいだな!!』
照れ隠しとでも思っとこう←
『月島くんは、ブロックが上手い。
周りを見て、
状況が分かってから動ける頭の良いタイプ』
だけど、
『1つだけ言うとしたら、レシーブが苦手。
そこに付け込まれたら、崩れていくかも。
特に、青城の及川先輩とかに。』
月島「っ……」
『黒尾先輩は、守備力が高い。
食えないし、もはや詐欺師だし……』
黒尾「待って!?ねぇ、褒めてる…?」
『……ノーコメントで。』
というか、黒尾先輩。
及川先輩に似すぎてません?←
『策略家で、煽り上手。
ただ、煽りすぎも良くないです。
煽られて本気を出す人もいますし……』
私が、その1例だわ←
『木兎先輩は、サーブもスパイクも、
レシーブも、物凄く上手です。』
木兎先輩…めちゃくちゃ嬉しそう…←
『ただ、テンションの差がすぎます!!
しょぼくれモードにならないように!!』
木兎「………」シュン
『今落ち込みますか……』←
『京冶くんは、洞察力が物凄く優れている。
木兎先輩のコントロールも見兼ねた上で、
行動してる。でも、自分で出来ないものを見ても
諦めないで、チャレンジして欲しい…かな。
そういうところ、昔から変わってない。』
赤葦「少しは変わったよ…」
『変わってない!!』
黒尾「え、何…2人って幼なじみか何かなわけ?」
『そんな感じです!
…というか、敬語使った方が良い?』
赤葦「…いらない。」
『了解!!…良かった!今更変えるの辛いもん』
言い終えたところで、京冶くんに
頭を撫でられる。
『うー…』
私の好きな撫で方………←
絶対、猫とかに好かれるタイプー!!←
もういっそこのままで良い……←
『研磨くんも参加すれば良かったのに…』
隅で練習中も、ずっとゲームしていた研磨くん。
孤爪「最初からあなたが見てくれるって
分かってたら参加してた……かも」
『!』
え、研磨くん……可愛い……
しかも、いつぞやの頬ぷく!!
『〜っ!!萌え死ぬ!!!!』←
赤葦「コラ」
ポカッと手の甲で叩く京冶くん。
赤葦「死ぬとか言わない」
京冶くんも可愛いです←
月島「(なんか羨ましい)」
黒尾「(小さくて可愛いな…)」←
木兎「(褒められた!!)」
赤葦「(孤爪ばっかりズルい……)」ムスッ
孤爪「(また可愛いって言った……)」ムスッ
『(京冶くんと研磨くんがものすご可愛い!)』
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。