第92話

「指導」
22,080
2020/05/29 02:11
『よし!まだあと少し、練習出来ますよね!』

黒尾「まだやるつもりか!?」

『何バテてんですか…
せっかく月島くんのやる気も出たのに』

木兎「そうなのか!?」

『だって、そうでしょ……バレーする時の、
表情が変わった……よね?月島くん』

月島「そうだと思うんなら、そうなんじゃない」

『素直じゃないな!!』

月島「うるさい」

少し顔を赤らめて…少しだけ、

前より優しい顔をした月島くん。

自分から積極的に出に行かなかったけど、

黒尾先輩の言葉で、少し分かったみたい。

「たかが部活」とか言ってたけど、

少しでも気持ちが変わればいいな……なんて。

月島「何ニヤニヤしてんの、キモチワルイ」

『しっつれいだな!!』

照れ隠しとでも思っとこう←











『月島くんは、ブロックが上手い。
周りを見て、
状況が分かってから動ける頭の良いタイプ』

だけど、

『1つだけ言うとしたら、レシーブが苦手。
そこに付け込まれたら、崩れていくかも。
特に、青城うちの及川先輩とかに。』

月島「っ……」

『黒尾先輩は、守備力が高い。
食えないし、もはや詐欺師だし……』

黒尾「待って!?ねぇ、褒めてる…?」

『……ノーコメントで。』

というか、黒尾先輩。

及川先輩に似すぎてません?←

『策略家で、煽り上手。
ただ、煽りすぎも良くないです。
煽られて本気を出す人もいますし……』

私が、その1例だわ←

『木兎先輩は、サーブもスパイクも、
レシーブも、物凄く上手です。』

木兎先輩…めちゃくちゃ嬉しそう…←

『ただ、テンションの差がすぎます!!
しょぼくれモードにならないように!!』

木兎「………」シュン

『今落ち込みますか……』←









『京冶くんは、洞察力が物凄く優れている。
木兎先輩のコントロールも見兼ねた上で、
行動してる。でも、自分で出来ないものを見ても
諦めないで、チャレンジして欲しい…かな。
そういうところ、昔から変わってない。』

赤葦「少しは変わったよ…」

『変わってない!!』

黒尾「え、何…2人って幼なじみか何かなわけ?」

『そんな感じです!
…というか、敬語使った方が良い?』

赤葦「…いらない。」

『了解!!…良かった!今更変えるの辛いもん』

言い終えたところで、京冶くんに

頭を撫でられる。

『うー…』

私の好きな撫で方………←

絶対、猫とかに好かれるタイプー!!←

もういっそこのままで良い……←

『研磨くんも参加すれば良かったのに…』

隅で練習中も、ずっとゲームしていた研磨くん。

孤爪「最初からあなたが見てくれるって
分かってたら参加してた……かも」

『!』

え、研磨くん……可愛い……

しかも、いつぞやの頬ぷく!!

『〜っ!!萌え死ぬ!!!!』←

赤葦「コラ」

ポカッと手の甲で叩く京冶くん。

赤葦「死ぬとか言わない」

京冶くんも可愛いです←















月島「(なんか羨ましい)」

黒尾「(小さくて可愛いな…)」←

木兎「(褒められた!!)」

赤葦「(孤爪ばっかりズルい……)」ムスッ

孤爪「(また可愛いって言った……)」ムスッ

『(京冶くんと研磨くんがものすご可愛い!)』

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