今日もまた、1日が始まる。
教室の扉を開けた私は、席に着こうと足を進める。
が、これもまた防がれる。
「あなたちゃ〜ん!」
ダッと、かけてくる檸檬ちゃ…………ん?
『あれ?夏樹くん?』
夏樹「え!?よく分かったね…」
ちょっと残念そうに言う彼は、檸檬ちゃんの弟。
また今日も檸檬ちゃんに内緒で来たのだろうか…
というか、学校はないのだろうか…いや、あるよな?
『檸檬ちゃんは…?』
夏樹「あー…俺と変わってる」
『え!?じゃあ檸檬ちゃんが夏樹くんの学校?』
夏樹「そういうこと!」
ほぉー……檸檬ちゃんに会えないのは残念だけど、
夏樹くんと話せるから良いかな!
檸檬ちゃんについても聞きたいことあるし!←
『じゃあ、バレないようにしないとねー』
夏樹「ねー」
お互いで言い合ったけど、夏樹くんの可愛さに
一瞬殺られそうになった……←
やっぱり、檸檬ちゃんと似て、美形だな…←
夏樹「今日は体育ないから、
部活行くまでバレない自身はあるよ!」
「どやぁ」という効果音が付きそうなほど、
可愛いドヤ顔だった…←
いや、さっきから私大丈夫か?
「あなた…」
夏樹くんと話してたら、後ろから呼ばれた。
『どしたー?国見』
国見「いや……その……」
『?』
口ごもってる国見さん。
何だろか……
国見「…やっぱりなんでも…」
夏樹「ぶはっ…」笑
何故かいきなり笑い始めた夏樹くん。
いや、バレるよ?←
国見「…もしかして、弟のほう?」
ほらー!!
というか、名前覚えてないのかよ!
国見「需要性がない」
『いや、心読まないで!?』
国見・夏樹「「顔に出てる。」」
『え"』
2人に同時に言われると……ダメージが………泣
そんなに顔にでやすいかなー……
夏樹「今、"そんなに顔にでやすいかな"でしょ」
『う"』
夏樹「表情にすぐ出て素直だね」
『出ないようにしたい』←
夏樹「良いじゃん、可愛いよ?」
『っ!?……………いや!だから!!』
夏樹「"すぐに可愛いって言わないで"って?」
『!?…なんでそんなに分かるの!!!
ポーカーフェイス目指そうかな……』
夏樹「ポーカーフェイス……!!」笑
『ちょっ!笑いすぎ!!』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!