『ちょっと!及川先輩、なんですかコレ!!』
及川「え〜」
今、私は高い壁に立ちはだかっている。
私の手に持たされたのは……
『なんでメイド服なんですか!?馬鹿ですか!』
及川「辛辣!!」
『男女逆転喫茶でしょ!?
私、男子だと思われてたんですか!?』←
及川「あなたちゃんの可愛いメイド服が見たくて…」
『トゥンク……って、なりませんよ!!!
トキメキも何もないですし!むしろキモイ!』
及川「辛辣さ増してない!?」
「キャッ」
階段から落ちそうになった女の子の腕を引き、
腰に手を添える。
『…大丈夫?危ないですよ』
「か、かっこいぃ………」キュン
及川「あなたちゃんが女の子口説いてる!」
『どこに運ぶんですか?手伝いますよ』
「ひゃいッ」
時には、重い荷物を持つ女子の手助けを。
「危ない!!」
「え、キャ……」
『………』バシュッ
飛んできたボールを防いだり…
『ふーっ……宣伝完了』
これも全て文化祭でバレー部を見に来てもらうため。
だって、1位になれば部費が増えるんだもん←
え?メイドじゃなくなったのって?
だって、本来は男女逆転喫茶だよ?
「小泉さんの執事とか……!!」
「尊い………!!!!」
「………」パタリ
当たり前じゃないですか。
文化祭当日は男子として過ごしますから←
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。