あれから家に帰って、
頭の中の思考がまだ追いついていないでいた。
、、、、
彼がジャニーズだと聞いて、
普通は会いに行かない方がいい、
と考えるかもしれないが、
会いたいという気持ちが私の中ではしつこいくらいにあって、
気づけばまたココアを持ってベランダに出ていた。
、、、、
初めてあった時は呼び捨てで呼べていたけど、
良く考えればひとりで恥ずかしくなって
なぜか苗字呼びになっていたのだ。
、、、、
しばらくの沈黙が続いて、
彼にジャニーズだったの、とか
問いただしたいが、
何となく、彼から言って欲しかった。
別にカップルとかでもないのに、
そういうことを気にしてしまう私は、自分に呆れた。
そう言って、
へにゃ、と効果音が聞こえて来そうなくらい、
崩れ落ちるように、彼はその場に座り込んだ。
その行動さえも可愛いと思ってしまう。
いきなりそんな笑顔を見せられて、
私の心は高く、高く飛び跳ねた。
そう言いながら、
私の顔を覗き込んでくるからなのか、
余計に顔全体が真っ赤になるのが、
しつこいくらいに感じた。
そういう彼も、夜の暗さで分からなかったが、
少し、顔が赤くなっているように感じた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。