第15話

ありがとう
17
2021/02/09 08:17
ポスッ

え?
「それ、あげる」
ラップに包んだお握り。
少年は私にくれるのだろうか。
間抜けな声と共に顔が赤くなっていないか心配になる。
「いらないの?ありがとう貰うね」
「ちょいまちぃ!!食べたいです!食べたいですぅ!!」
声を荒らげると共に誤魔化したりして

私は少年に貰ったお握りを口にした。
パクッ







「…!美味しい!!」
そう言って少年の方を見る。






「ヘヘ、でしょ」
私に微笑む少年の顔が、忘れられなかった。

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