第15話

Love 15
911
2020/10/19 15:00
信介 side
侑が帰って行き、俺は自分の教室へと戻った。
戻りながら、いつもなら途中まで侑と一緒なのにとか色々考えてしまう。
なんや、寂しいなぁ。
いつも隣におる人がおらんだけで、こんなに寂しいもんなんや。
宮 治
宮 治
北さん、ツム帰りました?
北 信介
北 信介
おん、今帰ったで
宮 治
宮 治
あいつの風邪貰わんように気をつけてくださいね
北 信介
北 信介
侑の風邪なら、いくらでも貰ったる
宮 治
宮 治
ほんま、相思相愛なんですね
治と話しながら階段を昇っとると、無性に泣きたくなってきた。
せや、治が侑と同じ顔やから思い出してまうんや。
侑じゃないって知っとるけど、侑に見えてしゃーないねん。
宮 治
宮 治
北さん、泣きそうな顔しとりますよ
北 信介
北 信介
そんなことないで
宮 治
宮 治
稲荷崎の鬼主将らしく、ツムが帰ってくるの待っとってください
北 信介
北 信介
鬼主将って…なんやねんそれ
宮 治
宮 治
ツム、すぐ風邪治りますから
ほんなら、俺こっちなんで行きますね
俺の話も聞かず、治はバーッと話して自分の教室に戻って行った。
侑がすぐ復活するのなんて、わかっとる。
だけど、あの女が部活辞める辞めないの話で侑がキレたから、3日は来なくてええって言ってしまったんよ。
朝練はあの女来ないから来るけど、それだけじゃ全然足りん。
今すぐ侑に会いたい、抱きしめたい、キスしたい、好きって言いたい。
こんなふうに思ってしまう俺は、重症なんやろな。

プリ小説オーディオドラマ