第13話

Love 13
982
2020/10/06 13:45
侑 side
次の日、いつものようにサムに起こされて、体を起こすとなんかダルかった。
頭もぼーっとするし、起き上がっとるのが辛い。
けど、ただの疲れやろ、と自分の中で割り切って朝練に間に合うように家を出た。
北 信介
北 信介
侑、顔真っ青やで?
宮 侑
宮 侑
なんや、ぼーっとする
北 信介
北 信介
熱あるんやないの?
宮 侑
宮 侑
大丈夫や…バレーしたい…
宮 治
宮 治
ツム、お前倒れたら誰が運ぶん
北 信介
北 信介
そんときは俺が運ぶ
宮 侑
宮 侑
やったぁ…
北 信介
北 信介
そんなことより、マジで顔真っ青やで?
宮 治
宮 治
ほら、保健室行ってきぃよ
宮 侑
宮 侑
俺はバレーすんねん…
フラフラする体を奮い立たせ、コートに入る。
試合も近いんやし、ちょっとやそっとの風邪で休んでられん。
サーブトスを上げて、ボールをしっかり捉える。
上手くいく、そう思ったのに俺は見事に空振りしてしまった。
北 信介
北 信介
侑、保健室行き
宮 侑
宮 侑
嫌や…北さんの傍におる…
北 信介
北 信介
俺が着いていくから、大人しく保健室行くんやで
宮 侑
宮 侑
せやけど…放課後の部活できん…
北 信介
北 信介
今は部活より自分の体の方心配してや
俺が大好きな声で何か言われとるみたいやけど、熱のせいか何も入ってこない。
風邪引くようなことしとらんのに風邪引くとか、ほんまに俺ダサすぎやろ。
北さんに抱えられながら保健室に向かう途中、あちこちから声がかかる。
モブ子
モブ子
侑くんこっち向いてやー!
モブ子
モブ子
今日もかっこええな〜
ほんまにうっさいわ、喧し豚が。
こっちは体調悪いねんから、黙っといてほしいわ。
北さんに抱えられとる時点で、具合悪いんやなって分かるやろが。

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