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第79話

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379
2022/04/05 13:52





校内に、午後5時を告げるチャイムが鳴った









1日目の文化祭は終了









帰ろうと荷物をまとめていると、携帯が震えた









通知の正体は実弥からのメッセージ









どうやらさっきの写真付きのメッセージは無視するらしい









『迎えに行くから教室待機』









あまりにも簡潔過ぎる文面だ









内容は……まあ別として









和華奈
和華奈
彼氏サマから?
あなた

和華奈……!?勝手に見ないでよ

和華奈
和華奈
ごめんってば、
照れちゃって可愛いなぁ
日葵
日葵
仲良しでいいじゃん
美亜
美亜
文字列と内容のギャップよ





もうどう足掻こうが手遅れらしい









とりあえず素早くスマホを鞄に突っ込んだ









『あー!!』という残念そうな声を聞き流していると、廊下から声をかけられた









不死川実弥
不死川実弥
あ、悪ぃ、話し中だったか?





いや、ナイスタイミングです









美亜
美亜
いえいえ全然!大丈夫です!
日葵
日葵
さっ、あなた気をつけて帰ってね!
和華奈
和華奈
ばいばーい





……絶対楽しんでる









"からかうな"の気持ちを込めてちらりと振り返る









伝わったかは定かではないが









不死川実弥
不死川実弥
眉間に皺よってんぞー
あなた

うっさい

不死川実弥
不死川実弥
早くに老けるぞ
あなた

……仮にも付き合ってる相手に言うセリフ?

あなた

え、てかあれ幻覚だったりする…?

不死川実弥
不死川実弥
ばーか
あなた

あだっ……すーぐデコピンする…

不死川実弥
不死川実弥
明日の予定は?
あなた

…………文化祭2日目開催

不死川実弥
不死川実弥
そういうことじゃねーわ
不死川実弥
不死川実弥
文化祭2日目の予定はって聞いてんだ
あなた

え?特になし

不死川実弥
不死川実弥
決まりだな。俺と回んぞ
あなた

……………………

不死川実弥
不死川実弥
おいおい無視かー?
それはいくらなんでも酷くねえか?
あなたチャンよー
あなた

いや…びっくりしただけ

不死川実弥
不死川実弥
"びっくり"って何でだよ
あなた

交際開始から既に数週間。
それっぽい事って無かったから

不死川実弥
不死川実弥
だからそれを撤廃しようとしてんだろ
あなた

まあ、実弥はそろそろ受験勉強頑張ってもらわないとだしね

不死川実弥
不死川実弥
あー、だな





実弥の方からあのドーナツの件について触れる気は無いらしい









私も触れるのはやめておこう









あなた

で、結局目標は警察官?

不死川実弥
不死川実弥
ああ、まあな
あなた

ふーん…

不死川実弥
不死川実弥
自分から聞いといてなんだその反応
あなた

んー?

あなた

正義感と自己犠牲精神が強い実弥らしいなって

不死川実弥
不死川実弥
そうか?
あなた

うん

あなた

私の為とはいえさ……
そんなに残るほどの火傷を負う必要は無かったと思う

あなた

崩れる瓦礫から、私を守ってくれたんでしょ?

不死川実弥
不死川実弥
……………忘れた
あなた

不死川実弥
不死川実弥
忘れたもんは忘れた
あなた

……せっかく、今世では顔とかに傷無かったのに…

不死川実弥
不死川実弥
あ?傷物は受け付けませんってか?
今更返品不可だぞ
あなた

返品はしないよ?
いくら金積まれてもしないけどさ

あなた

なんか……なんて言うか…

不死川実弥
不死川実弥
だー鬱陶しい!いいか聞け!!
あなた

はいっ!?

不死川実弥
不死川実弥
この傷は、守る為についたんだ!
前の傷はただ自分でムキになってつけた!いいな!
不死川実弥
不死川実弥
この傷は誇れるものなんだよ。
それをお前がどうこう言うのは違ぇだろ
不死川実弥
不死川実弥
…納得したか?したな?
あなた

……しました

不死川実弥
不死川実弥
んじゃ、気分転換に寄り道すっか
あなた

どこに?

不死川実弥
不死川実弥
知らね、適当に行けばいいだろ
あなた

え、それでいいの

不死川実弥
不死川実弥
いいだろ、今出来ることは今のうちにやっとかねえとな!







かつての私は、先の見えない未来に怯えていた









鬼殺隊に、明日は約束されてないから









今もそれは変わらないのに……何故だろう









先の見えない未来に、今はとてもわくわくしてる









隣に誰かがいるだけで、きっと未来に希望が持てる









2人で寄り道した後は、いつも通り帰って、お兄ちゃんとご飯を食べる









明日は、実弥と2人で文化祭を楽しむ









数年経てば私たちは大人になる









実弥は警察官で……私はなんだろう









どんな未来でも、隣には君がいてほしい









そう、心から思うよ──────









不死川実弥
不死川実弥
行くぞ、あなた
あなた

はいはーい!











100年……1000年越しの初恋









私たち2人を、紅く染った太陽と道端の彼岸花だけが見つめていた














~完~