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第72話

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2022/01/22 12:27





3人と解散し、1人家路に着いていた









私は突如、違和感を感じ、坂道を一旦止まった









右手には神社がある小さめの山









おかしい、何かが………そうだ…









あなた

…………焦げくさい…











気づいた瞬間、坂道を走り出した









いつも聞こえるはずのツクツクボウシの声も聞こえない









夏の夕方は、とにかく暑い









朱色の光が射し込む坂を、死ぬ気で走った









そして石段を駆け上がり、見た光景は……









神社の奥の方からのぼる、黒煙だった









あなた

っ………火事…

不死川実弥
不死川実弥
あなた!!!
あなた

さ…実弥………どうしよう!神社が!!

不死川実弥
不死川実弥
落ち着け!すぐ消防車!
あなた

本殿の方………刀が…燃え………る…?











私はカバンをその場において、引っ張られるように歩を進めた











行かなくちゃ……それだけだった









不死川実弥
不死川実弥
っバカヤロウ!!何火の中に突っ込もうとしてやがる!!死ぬぞ!!?
あなた

離してよ実弥!!刀が燃えちゃう!!

不死川実弥
不死川実弥
っ…暴れんじゃねえ!
そんなもんのために死ぬぞテメェ!!
あなた

いやだ!!あれだけは……あれだけは!!

不死川実弥
不死川実弥
何なんだよ急に!!
そんなにあの折れた刀が大事かよ!?
あなた

だって………だって…!!

あなた

あれはっ……私と実弥のっ…

あなた

思い出の刀なの!!!

不死川実弥
不死川実弥
っ……は…?
あなた

っ……!

不死川実弥
不死川実弥
あっ………待て!戻れ!!










あなたが放った言葉









"あれは私と実弥の思い出の刀なの"









驚きのあまり、手の力が抜けた









まさか……思い出したのか?鬼殺隊の頃の記憶を









俺は今世で、あの刀は見てない









だから、今のアイツと俺の間には、刀の思い出なんかねえはずだ









近所の人が集まってきて、騒ぎになっていた









やべえ、アイツまじで行きやがった…!









そう気づいた時には、もうあなたは、建物に入った後だった



















突如として、頭に映像が流れてきた









実弥、私思い出したよ









私は、鬼殺隊妖柱









無惨との最終決戦で、命を落とした









最終決戦の直前まで、私と実弥はあれで真剣勝負をしてたよね









金盞花の飾りも、くれたよね









あれは、私の勲章であり、生きた証だった









それが、炎に飲まれていいはず無かった









実弥が大好きなのは、今も昔も一緒









だから──────