第31話

話 - 中島直人 -
152
2018/03/30 03:47
「先輩、ごめんなさい」

部活帰り、中島君が突然私に誤ってきた。

「な、中島君?」

「俺、この中に犯人がいるって聞いて焦ってみんなのこと無視して…本当にごめんなさい」

中島君は深く頭を下げた。

「そ、そんな…。いいよ、それに理由聞けて安心した。なんで避けられてんだろうって思ってたから。」

「はい…。」

中島君はバチが悪そうにしている。

(そうだ、中島君にも話し聞いとこう。)

「どうせだし、一緒に帰る?」

「は、はい!」

中島君とは、少し部活でのことを話、私はさりげなくあのことを話した。

「そういえばさ、犯人…。卒業式までに見つけられるかな…」

「犯人?あ、はい。卒業まで残り少ないですよね。ほんと、時間ってあっという間です。」

「うん…。竜一と江藤先輩が恨まれる理由が全然わかんないの…。だから、ほとんど手がかりなしなのよね。」

「そうなんですか。あ、そういえば手紙はどうしたんですか?」

「あ、手紙…。無くなっちゃって…」

「え!大丈夫なんですか?それって南雲先輩が書いたものではないんですよね?それってきっと、犯人の手がかりになると思ったんですけど…」

「うん、そうなの。でも、カバンに入ってたのにいつの間にか無くなっちゃって…」

「そうですか、手紙も犯人も絶対に見つけましょうね。」

「うん、ありがとう」

「それでは、俺はここで。」

「うん、バイバイ」


中島君、心配してくれてたんだな。
ちょっと、嬉しいや。



そして私はまた手がかりを見つけた。
そして後は、手紙の居場所。
それはきっと、私達の近くにある。


- 卒業まで残り3日 -

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